
熱中症には、さまざまな症状があります。「頭痛」、「吐き気」も、そのうちのひとつです。
頭痛や吐き気といった症状が出た場合、ある程度熱中症の症状が進んでいることになります。適切な対応が必要です。
今回は、熱中症の基本的な原因と対策を説明したうえで、頭痛・吐き気が出たときの対応方法についてご紹介します。
もくじ
熱中症のおもな症状
熱中症の症状は、症状の重さの度合いに応じて、3段階に分かれます。
- めまい、立ちくらみ、手足のしびれ
- 頭痛、吐き気、倦怠感
- けいれん、体が熱をもつ、意識障害
「頭痛」「吐き気」は、第2段回として位置づけられており、ある程度症状が進んだ状態だといえます。
熱中症で、頭痛・吐き気がおきる原因
熱中症で頭痛がおきる場合は、おもに水分・塩分・ミネラル不足です。汗などによって、これらが放出され、脱水状態になると、頭痛や吐き気をともなう症状が出てきます。
また、熱中症ではなくても、水分不足によって頭痛が起きることがあります。
体内の水分が不足すると、血液の濃度が上昇し、血行が悪くなります。すると、体内では、血流を改善しようとして、血管を拡張させます。
その際、拡張した血管が神経を刺激してしまうのです。また、血行が悪くなると、脳まで酸素や栄養素が届きにくくなります。
これらが原因で、頭痛が起こると言われています。
頭痛や吐き気の症状が出た場合は、まずは水分・塩分・ミネラル不足を疑いましょう。
熱中症で頭痛・吐き気が出た時の対応
外出中などで、頭痛や吐き気を感じた場合は、すみやかに以下の行動を実施しましょう。
- 日陰の涼しい場所に移動する
- 首の両脇、脇の下、太ももの付け根などを冷やす
- 水分を補給する
冷やす際は、保冷剤などが良いですが、無い場合は、濡らしたタオルや、冷たいペットボトルなどで代用できます。
水分補給をする際は、塩分とミネラルが補給できる飲み物を選びましょう。スポーツドリンクなどが手軽でおすすめです。あるいは、梅干しや塩飴をつまむのもおすすめです。
こちらで、おすすめの飲み物を紹介しています。 熱中症に効く!飲み物まとめ
もし、けいれん、体熱が異常に高い、意識障害などといった症状が出ている場合は、危険な状況ですので、すみやかに救急車を呼びましょう。
熱中症による頭痛・吐き気を予防するには
シーンに応じた水分補給
頭痛や吐き気が出る場合は、水分が足りていない場合が多いです。運動時や、外での作業時などは、大量に汗をかくことが多いので、しっかりと水分を補給しましょう。
このとき、塩分・ミネラルの補給を忘れてはいけません。スポーツドリンクや、ミネラル入りの麦茶などは、効率的に摂取できるのでおすすめです。
そして、予防という観点で最も重要なのが、こまめな水分補給です。活動前に、あらかじめ水分を補給しておくことと、定期的に水分を補給することが、非常に大切です。
「運動前にはコップ1杯の水分補給をする」、「2時間ごとに1回、水分補給をする」といったルールを設けて、水分を切らさないようにすることをおすすめします。
こちらでは、具体的な水分補給法をまとめています。よろしければご覧ください。
熱中症に強いからだをつくる
熱中症を予防するためには、「高温多湿な場所を避ける」、「水分補給を欠かさない」といったことも重要ですが、第3のアプローチとして、「熱中症に強いからだをつくる」というのも有効です。
からだの調子が良くなかったり、体力・抵抗力が弱まっている場合は、やはり熱中症にかかりやすくなります。
以下より、熱中症に強いからだをつくるための方法について、ご紹介します。
体温調節機能を低下させない
夏は、クーラーの効いた涼しい屋内と、日差しが照りつける暑い屋外を往復することが多いと思いますが、このように、暑いところと涼しいところを行き来していると、体内の自律神経のバランスが乱れ、体温調節機能が低下します。
体温調節の機能が低下すると、汗が出にくくなったり等、うまく熱を逃がすことができず、熱中症リスクが高まります。
体温調節機能を低下させないための工夫として、以下をおすすめします。
- クーラーの温度を下げ過ぎない
- 適度な運動
クーラーの温度が低すぎると、屋内と屋外の温度差を広げることとなり、自律神経のバランスが乱れやすくなります。また、汗腺機能が弱まり、汗をかきにくくなってしまいます。
とはいえ、クーラーをまったく使わないのは、熱中症のリスクが高まるので危険です。28℃くらいの温度設定にしておくと、バランスがとれるのでおすすめです。また、除湿機能を使うと、温度のわりに、涼しく感じるようになりますので、ぜひお試し下さい。
また、汗腺機能を高めるという点では、普段から適度に運動をして、汗をかいておくことがおすすめです。汗腺機能が鍛えられていると、しっかりと汗をかくことができ、熱を放出することができます。
ただし、高温多湿な環境での運動は、まさに熱中症リスクとなるので控えましょう。夏場だと、早朝や夕方などが、運動する時間に適しています。
効果的な食事をとる
汗で失われがちな塩分やミネラルをはじめ、疲労回復や免疫力向上に効果のあるものを食べることで、熱中症に強いからだづくりができます。
おすすめの食材をこちらでまとめていますので、ぜひご覧ください。 熱中症に効く!食べ物まとめ
まとめ
今回は、熱中症の基本的な原因と対応をおさえた上で、頭痛や吐き気が出た時の対応についてご紹介しました。
やはり、水分、塩分、ミネラル補給が大事です。しっかりと補給して、熱中症を予防しましょう。
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