大人もかかる手足口病の症状と原因、治し方について

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手足口病は、夏場に流行するウイルス感染症です。感染すると、その名の通り、手のひら、足のうら、口の中などに水疱や発疹が出ます。

感染者のほとんどが、乳幼児や小さな子どもですが、もちろん、大人も感染する可能性があります。しかも、大人が感染した場合は、小さな子どもが感染したときよりも、症状が重くなる傾向があります。

今回は、手足口病について、原因と症状、治し方と予防について、ご紹介します。

 

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手足口病の原因

手足口病の原因は、夏場に流行するエンテロウイルスの一種である、コクサッキーウイルスがほとんどです。コクサッキーウイルスは他にも、ヘルパンギーナ心筋炎髄膜炎の原因となります。

⇒ ヘルパンギーナは大人も注意。原因と症状、治し方について

なお、エンテロウイルスとは、夏風邪の原因として有名なウイルスで、エンテロ(腸)という名のとおり、腹痛や下痢などといった症状を引き起こすウイルスです。

おもなエンテロウイルスは、以下のとおりです。

  • コクサッキーウイルス(A群)
  • コクサッキーウイルス(B群)
  • エコーウイルス
  • エンテロウイルス(68~72型)

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手足口病については、近年だと、コクサッキーウイルスA群が原因のケースが多いです。

 

症状と期間

手のひら、足の裏、口の中などに、水疱・発疹が出ます。はじめは口の中に水疱ができることが多く、痛みを伴います。その後、手や足などに広がっていきます。

手や足の発疹は、個人差はあるものの、そこまで痛みやかゆみを感じることはありません。

高熱が出ることはほとんどなく、微熱や、発熱しないこともあります。夏場にこのような水疱・発疹が出た場合は、手足口病を疑いましょう。

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ほとんどの人が、発症してから数日の間に治りますが、まれに髄膜炎や脳炎、心筋症など合併症をおこすことがあります。

症状が数日経過しても治らなかったり、悪化した場合は、合併症をおこしている可能性もありますので、すみやかに医師の診察を受けましょう。

また、症状が治まったあとでも、2~4週間は、便からウイルスが検出されることがありますので、乳幼児が感染した場合は、おむつの取り替えの際は、使い捨ての手袋を使用したり、マスクをつけたりなどして、ウイルスの侵入を防ぎましょう。

 

発症した時の治し方

手足口病に感染したときの治し方ですが、残念ながら、ウイルスに直接効果のある薬は、今のところありません。したがって、基本的には、ヘルパンギーナなどと同様に、対処療法で症状を抑えつつ、自然治癒力による回復を待つしかありません。

十分な睡眠、水分補給、栄養のある食事をとって自然治癒力を高めましょう。自然治癒力が高まれば、ウイルスに対する抵抗力も高まり、快方へと向かいます。逆に言うと、自然治癒力が弱まると、回復が遅れてしまいます。

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口の中が痛み、食事や水分補給が困難なときは、できるだけ刺激が少ない飲み物や食べ物を摂取するようにしましょう。

飲み物でしたら、常温の水やイオン飲料などを、食べ物でしたら、常温のおかゆや雑炊などでしたら、刺激も少なく、飲食しやすいでしょう。

口の中が痛いからといって、飲食を拒否するのは禁物です。栄養不足や脱水症状の原因となり、自然治癒力も低下して回復が遅れてしまいます。

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自宅での療養が基本となりますが、2,3日経過しても症状が治らなかったり、高熱や頭痛、嘔吐など、症状が悪化していると感じた場合は、すみやかに医師の診察を受けましょう。

 

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手足口病を予防するには?

手足口病は、くしゃみなどの飛沫感染、接触感染、糞口感染(便として排出されたウイルスが、口に入って感染すること)などが感染経路です。そのため、予防には、感染源を体内にとりこまない工夫が必要です。

具体的には、手洗い・うがいの徹底や、人混みや、子どもが多い場所に行く際はマスクを付けるといった、ウイルスの侵入を防ぐ対応が、予防として有効です。タオルなどの共用も控えましょう。

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また、子どもが感染した場合は、気をつけて看病をする必要があります。大人が手足口病に感染するケースで最も多いのが、子どもから手足口病がうつってしまうことなのです。

水疱・発疹に直接手をふれないようにすること、マスクをつけることなどを徹底し、ウイルスの侵入を防ぎましょう。

そして、子どもが乳幼児の場合は、おむつの取り替えに注意が必要です。手足口病は、症状が治まったあとでも、2~4週間程度は、便にウイルスが残ります。

糞口感染を防ぐために、おむつの取り替えの際には、使い捨ての手袋や、マスクを着用しましょう。

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大人が手足口病に感染する原因と対応

大人が手足口病に感染すると、症状が重くなる傾向があります。たとえば、子どもが手足口病に感染した場合、微熱程度で済むことが多いのですが、大人が感染した場合は、38度を超える高熱が出ることがあります。

また、爪の根元に発疹ができた場合は、1、2ヶ月経過すると、爪が剥がれてしまうこともあります。そのほかにも、倦怠感、食欲低下、などの症状もみられます。

もちろん、子どもの手足口病と同様に、手、足、口の水疱や、髄膜炎、心筋症などの合併症リスクもあります。

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大人が手足口病に感染してしまう場合、身体の抵抗力が弱くなっていることが多いです。普段の抵抗力なら、感染することなないものの、疲労や栄養不足、不規則な生活を送ったりなどしていると、抵抗力が弱まり、ウイルスに感染してしまうことがあります。

感染してしまったら、先述のとおり、睡眠、栄養ある食事、水分補給を十分に実施して、身体の免疫力を高めていきましょう。

特に大人の場合は、疲労やストレスなどで免疫力が低下していることが多いので、身体を休めることが一番大切です。なるべく安静にして、飲食を欠かさずに、ゆったりと過ごしましょう。

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まとめ

手足口病は、9割が子どもによる感染と言われていますが、大人にも感染する可能性はあります。しかも、大人が感染したケースのほうが、高熱が出たり等、症状が重くなります。

普段から、睡眠、食事に気をつけて、身体の抵抗力を低下させないようにすることが大切です。

また、子どもが感染してしまった場合は、2次感染を防止するため、看病の仕方に気をつけましょう。

 

夏風邪については、こちらの記事でまとめています。夏風邪の症状まとめ     夏風邪の症状まとめ    

 

 

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