
先日、友達の家でほうれん草を食べていると、歯がギシギシする感覚に襲われました。
渋みもやや強く、口の中が「キュッキュッ」とする感じです。
ネットでチェックしてみたところ、ほうれん草で舌がピリピリする方もいるみたいですね。
ほうれん草で舌がピリピリしたり、歯がギシギシする原因って、何なのでしょうか?
そして、ピリピリやギシギシを防ぐ方法って、あるのでしょうか?
とても気になったので、調べてまとめてみました!
もくじ
ほうれん草で舌がピリピリ・歯がギシギシする原因
ほうれん草で舌がピリピリしたり、歯がギシギシする原因は、いくつか考えられるそうです。
可能性のある3つのケースをご紹介します。
原因その①:シュウ酸
ほうれん草で舌がピリピリしたり、歯がギシギシする原因の多くは、ほうれん草に含まれる「シュウ酸」という成分だそうです。
シュウ酸は、口内に入ると、口の中のカルシウムと結合するそうで、これが「ピリピリ」や「ギシギシ」の原因となるそうです。
ほうれん草にはシュウ酸という成分が含まれています。
口内に入ると口の中のカルシウムと結合して、歯に“しぶ”がついたような不快感がでます。引用元:藤本歯科 スタッフブログ
原因その②:食物アレルギー
ほうれん草の場合、ほとんどが「シュウ酸」や、後述する「仮性アレルゲン」が原因のケースが多いそうです。
ですが、ほうれん草も「食物」である以上、食物アレルギーの可能性はあります。
症状が治まらない方や、気になる方は、医師の診察を受けるのが確実だそうです。
病院に行く際は、アレルギー科、もしくは、アレルギー専門の医師がいる耳鼻咽喉科などにかかるのが良いそうです。
原因その③:仮性アレルゲン
ほうれん草には、アレルギーのような症状を引き起こす原因となるヒスタミンに似た物質が含まれているそうです。
このため、ほうれん草を食べたときに、アレルギーに似た症状が出ることがあるそうです。
一方、青魚、肉類、タケノコ、ほうれん草などの肉類、野菜類などで起こる蕁麻疹は、中にはアレルギー性のものもありますが、しばしば食品中に含まれるヒスタミン様物質が直接血管に働いたり、あるいは抗原以外にヒスタミンを遊離させやすい成分が含まれていることによって起こります。このタイプの蕁麻疹は、同じ食品を摂取しても材料により、あるいはその日の体調などにより症状が出たり出なかったりする傾向があります。
引用元:皮膚科Q&A|日本皮膚科学会
多くの場合は、症状は軽いそうで、1時間以内には治まるそうです。
ですが、大量に摂取した場合など、状況によっては、全身の蕁麻疹や頭痛、ぜんそく発作など、強い症状が出る可能性もあるそうです。
摂取した直後に即時型アレルギーに似た症状が見られますが、多くの場合は症状が軽く一過性で、1時間以内には消失します。しかし、こうした物質を大量に含む食品を摂取した場合には、全身の蕁麻疹や頭痛、ぜん息発作など強い症状を経験する場合もあります。
ほうれん草のピリピリ・しびれの予防・対策方法
食物アレルギーや、仮性アレルゲンが原因の場合は、とにかく「食べない」ことが重要です。
食物アレルギーが疑われる場合は、医師の診察を受けて、対処方法を聞くのが確実です。
その他のケース、つまり「シュウ酸」が原因の場合は、いくつか予防・対策方法があります。
ほうれん草のピリピリやギシギシを予防・対策したいときの参考にしてみてください!
ほうれん草を下茹でし、アク抜きを徹底する
シュウ酸は、水溶性の物質だそうで、下茹ですることで、茹で汁の中に溶かすことができます。
1分ほど下茹でしたあとは、冷水に浸けて冷やすと、色とハリをキープできます。
シュウ酸は、尿路結石の原因ともいわれています。
尿路結石を予防するうえでも、しっかりとしたアク抜きをすることは大切です!
乳製品と一緒に調理する
シュウ酸は、口内のカルシウムと結合することで、ピリピリやギシギシの原因物質となります。
このため、あらかじめカルシウムの多い食材と一緒に調理すると、口内でつくられる原因物質の量を減らせるので、ピリピリやギシギシを抑えることができます。
カルシウムが多い食材といえば、乳製品です!
ほうれん草と相性の良いホワイトソースを使ったり、チーズと合わせたり、キッシュなどにすると、ほうれん草のピリピリやギシギシを軽減することができます。
ただし、注意したいのが、カルシウムの吸収量は減ってしまうということ。
乳製品に含まれるカルシウムが、シュウ酸と結合してしまうため、その分のカルシウム吸収量は減ってしまうそうです。
なので、「カルシウムをたくさん摂りたい!」と思っているときは、シュウ酸を含むほうれん草とは、合わせないほうが良いかもしれません。
あくまで、「ほうれん草のピリピリ・ギシギシを抑えたい!」というときに、乳製品と合わせると良いかと思います。
鰹節と一緒に食べる
ほうれん草のおひたしに、鰹節をかけることって多いですよね。
鰹節に含まれるカルシウムがシュウ酸と結合するので、ピリピリやギシギシを抑えるのに効果的だそうです。
ほうれん草のおひたしには、ぜひ一緒に鰹節を!
ほうれん草以外の野菜や果物で、舌がピリピリしたときは?
ほうれん草の場合は、上で説明したとおり「シュウ酸」が原因のケースが多いそうです。
もし、その他の野菜や果物で、舌がピリピリしたときは、以下の原因が考えられるそうです。
口腔アレルギー症候群
特定の野菜や果物を食べて「舌がピリピリ」したときは、「口腔アレルギー症候群」の可能性が考えられるそうです。
とくに、シラカバやスギなどの花粉症の方に多いそうです。
口腔アレルギー症候群は、新鮮な果物・野菜・ナッツ類を摂取した後に口の中やのどの粘膜のかゆみや腫れなどを起こす疾患で、シラカバを中心とした花粉症の患者さんに多くみられます。シラカバと果物や野菜、一見関係がないようですが、花粉のアレルゲン(アレルギーの原因物質)と果物や野菜の食物アレルゲンには共通した分子構造が存在し、その抗原分子によって引き起こされていると考えられています。
口腔アレルギー症候群を起こす可能性のある果物と野菜は、以下のとおりだそうです。
もし、これらの野菜や果物を食べて違和感を感じた場合は、すくに食べるのを控えましょう。
【果物】
メロン、リンゴ、イチゴ、オレンジ、キウイ、サクランボ、スイカ、ナシ、バナナ、モモ、梅、パパイヤ、パイナップル、レモン、グレープフルーツ
【野菜】
トマト、キュウリ、クルミ、ジャガイモ、セロリ、ニンジン、ニンニク、ナス
症状が収まらない方や、気になる方は、医師の診察を受けたほうがよいそうです。
病院に行く際は、アレルギー科、もしくは、アレルギー専門の医師がいる耳鼻咽喉科にかかるのが良いそうです。
まとめ
ほうれん草を食べていて、ピリピリ・ギシギシしたときは、シュウ酸が原因のケースが多いそうです。
この場合は、まず、しっかりと下茹でをすることが、予防・対策として重要です。
また、乳製品や鰹節など、カルシウムの多い食材と合わせることで、ピリピリやギシギシを軽減することができます。
症状が収まらなかったり、再発する場合は、食物アレルギーの可能性もあります。
気になる場合は、すみやかに医師の診察を受けることをおすすめします。