
βカロテンを摂りたいなら、にんじんがオススメです!
身近な食材ですし、βカロテンも豊富です。
この記事では、以下のことを、おもに紹介していきます。
- にんじんに含まれるβカロテン量
- βカロテンとビタミンAの関係
- にんじんのβカロテンを効率よく摂取する方法・レシピ
にんじんの栄養を、たっぷりいただくためのヒントを詰め込みました。
少しでも参考になれば、嬉しいです!
もくじ
にんじんに含まれるβカロテン量は?
「にんじんといえば、カロテン!」
というイメージを思い浮かべる方が、多いはずです。
そもそも、「カロテン」の語源は、にんじんに由来しているそうです。
ニンジン(羅: carota、英: carrot)の橙色の元であり、これがカロテンの語源となっている。
キャロットとカロテン・・・たしかに似てますよね。
カロテンの語源ということもあって、にんじんには多くのβカロテンが含まれています。
どれくらい多いかというと・・・
100gあたりのβカロテン量は、野菜類トップクラスです。
100gあたりに、7200 μgものβカロテンが含まれています。
これは、すべての食品を含めても、トップクラスの量となっています。
オレンジ色の果肉は、まさにβカロテンの宝庫なんですね。
βカロテンはビタミンAの供給源!
βカロテンは、わたしたちの体内で、必要な分がビタミンAに変換されます。
野菜を多く食べる日本人にとって、βカロテンは、重要なビタミンAの供給源なんですね。
ちなみにビタミンAは、摂りすぎると、頭痛や吐き気などの過剰症をもたらすことがあるそうです。
もっとも、サプリメントやレバーの摂り過ぎなど、特殊なケースに限られるとのこと。
通常の食事では、このような過剰症の心配は少ないそうです。
にんじんのβカロテンについても、あくまで「必要分」のみがビタミンAになります。
このため、にんじんをたくさん食べたからといって、ビタミンAの過剰症が起こる可能性は少ないです。
ただし、食事はバランスが大切ですので、なるべく偏食は避けるようにしましょう。
にんじんのβカロテンを効率よく摂取するには?
上で紹介したとおり、にんじんには、たくさんのβカロテンが含まれています。
そのまま食べるだけでも、多くのβカロテンを補給できそうですが・・・
じつは、ちょっとした工夫で、より効率よくβカロテンを摂取できるんです。
ここでは、にんじんからβカロテンを効率よく摂取するためのポイントや、おすすめのレシピを、いくつか紹介していきます。
皮に近い部分を活用!
野菜や果物は、皮の近くに、たくさんの栄養が詰まっていることが多いです。
にんじんも同様で、皮や、皮の近くの箇所に、βカロテンなどが多く含まれています。
以下の表は、食品成分表より引用した、にんじんのβカロテン量です。
ご覧の通り、皮つきのほうが、βカロテン量が多くなっています。
食品名 | 量(μg) |
にんじん 根 皮つき ゆで | 6900 |
にんじん 根 皮むき ゆで | 6700 |
文部科学省HPの食品成分表より引用
なので、効率よくβカロテンを摂りたいときは、皮つきで食べるのがおすすめです。
皮をむきたい場合は、なるべく、うすーくむいて、皮の近くの部分を、多く食べられるようにしましょう。
クックパッドにも、にんじんの皮を使ったレシピがありました。
皮を使いたいときは、きんぴらとか、炒め物にするのがよさそうですね。
捨てる予定だった皮の部分で、1品つくることができるのは、ホントにありがたいです。
包丁を使うのが苦手な方は、ピーラーを使うのがおすすめです。
最近は、皮をむけるだけでなく、千切りもできるピーラーもあります。
にんじんは、千切りにすることが多いので、かなり便利ですよ。
ただし、皮と聞くと、心配なのが残留農薬の問題です。
こればっかりは、難しいですよね・・・
とりあえず簡単に出来るのは、こすり洗いをすることです。
にんじんの表面を流水で流しながら、20~30秒くらい、スポンジやタワシでゴシゴシこすります。
農薬は、表面に残留していることが多いので、これである程度リスクを減らせます。
それでも心配な方は、皮に近い箇所を避けたり、無農薬のにんじんを使うようにしましょう。
脂(あぶら)と一緒に調理!
「野菜や果物は、生で食べたほうがいい!」
という話を、よく聞くかと思います。
たしかに、ビタミンCなどは、加熱によって成分が壊れてしまいます。
このため、生で食べたほうが、効率よく栄養を摂れるケースも多いです。
ですが・・・
βカロテンは、ちょっと違います。
βカロテンは、脂(あぶら)と一緒に摂取すると、吸収率が高まるんです。
炒め物やグラッセなど、脂を使った調理にすると、効率よくβカロテンを摂取できます。
食品成分表のデータを見ても、βカロテン量が増えているのがわかります。
食品名 | 量(μg) |
にんじん 皮むき ゆで | 7200 |
にんじん 皮むき 油いため | 9900 |
にんじん グラッセ | 8600 |
にんじん 皮むき 素揚げ | 3200 |
文部科学省HPの食品成分表より引用
にんじんと脂を使った料理といえば、やはり炒め物です。
野菜炒めや、きんぴら、ソテー・・・などなど。
私的に、こちらのきんぴらレシピはおすすめです。
はちみつを使って、ほのかな甘みを出します。
❤にんじんだけのハニーマスタードきんぴら by marimariキッチン
いつもの味付けに飽きたときは、ぜひお試しください!
バター炒めやグラッセも、定番のにんじん料理ですよね。
にんじんが苦手な方でも食べやすいのが、うれしいところです。
簡単につくれるレシピがクックパッドにありましたので、紹介します。
付け合せに♪簡単!❤にんじんのグラッセ❤ by あけmama♪
野菜嫌いの方や、小さなお子さんにもオススメです!
素揚げより天ぷら?
上の表を見て、ひとつ気になるのが「素揚げ」です。
ほかのものと比べて、βカロテン量が少ないですよね。
これは、βカロテンが揚げ油のほうに溶け出してしまうためだと思われます。
このため、揚げ物にするときは、衣ごと食べられる天ぷらのほうがおすすめです。
衣がβカロテンの流出を抑えてくれるので、栄養が逃げにくいです。
ただし、天ぷらはカロリーが高めなので注意が必要です。
βカロテンを重視するか、カロリーを抑えるのを重視するか、料理を食べる相手によって変えるのがいいですね。
βカロテンのほかにも、脂と相性のよい成分があります
βカロテンと同じく、脂と相性の良いビタミンが4つ存在します。
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
これら4つのビタミンは、脂溶性ビタミンと呼ばれています。
「脂溶性」とは、脂に溶ける性質をもつ、という意味です。
脂溶性ビタミンの詳細や、効率の良い摂り方については、以下の記事をご覧ください。
余談ですが・・・
脂溶性ビタミンの種類を覚えたいときは、
「脂溶性ビタミンは4つDAKE(だけ)」
というゴロ合わせがオススメです。
使う機会は、あまり無いかもしれませんが・・・(^_^;)
ちょっとしたトリビアとして、覚えておくといいかもです!
野菜ジュースで、手軽にβカロテンを摂取!
料理が苦手な方や、時間が取れない方は、野菜ジュースに頼るのもアリです。
にんじん系の野菜ジュースも多く市販されていますので、うまく活用しましょう。
野菜ジュースを選ぶときは、パッケージの成分表を見ながら・・・
- 食塩が少ないもの
- 添加物を使っていないもの
- 果物より、野菜が多いもの
この3点を意識して選ぶのがおすすめです。
添加物については、「香料」「着色料」「人工甘味料」の記載が少ないものを選びましょう。
まとめ
今回は、にんじんのβカロテンを効率よく摂る方法や、おすすめレシピなどを紹介しました。
βカロテンは、脂との相性が良いので、炒め物やソテー、グラッセなどにするのがおすすめです。
また、皮に近い部分ほど、たくさんの栄養が詰まっています。
なるべく薄く皮をむくようにしたり、皮そのものを調理することもおすすめです。
にんじんには、たくさんのβカロテンが含まれています。
効率よくβカロテンを摂取して、にんじんから、たくさんのパワーをいただきましょう。