
あしたば(明日葉)は、ちょっとマイナーな野菜かもしれません。
ほうれん草や小松菜などと比べると、食卓に並べる機会は少ないかもしれません。
ですが、その正体は・・・
ビタミンやミネラルを豊富に、バランス良く含む、超メジャー級食材なんです!
今回は、あしたばの秘められた栄養と効能、そして効果的な食べ合わせなどを中心にご紹介します。
もくじ
あしたばの主な栄養成分は?
あしたば(明日葉)は、緑黄色野菜のなかでも、ビタミン、ミネラルが豊富です。
おもに、以下の栄養成分が含まれています。
- βカロテン(ビタミンA)
- ビタミンB2
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
- カルシウム
- カリウム
- 食物繊維
- カルコン
βカロテンは可食部100g中に、5300 μg含まれています。
これは、春菊やほうれん草と同じくらいの含有量で、野菜類トップクラスです。
なお、βカロテンは、体内で必要分がビタミンAに変換されます。
可食部100gあたりのβカロテン含有量
名称 | 含有量(μg) |
西洋かぼちゃ | 5400 |
ほうれん草 | 5400 |
あしたば | 5300 |
しゅんぎく | 5300 |
文部科学省ホームページ掲載の食品成分表より一部引用
そのほかにも、美肌や成長に効果的なビタミンB2や、
止血・貧血予防に効果的なビタミンKについても、
野菜類トップクラスの含有量を誇ります。
また、カルコンは、あしたばに含まれるポリフェノールです。
抗肥満作用や抗酸化作用など、多くの健康効果が期待できるといわれています。
さらに、カルシウムやカリウム、鉄分といったミネラルもバランス良く含んでいます。
栄養豊富な緑黄色野菜のなかでも、とくにたくさんのパワーを秘めた野菜といえますね。
あしたばの効能は?
上で紹介したとおり、あしたばにはたくさんの栄養成分が含まれています。
これらの成分に由来する、以下の効能が期待できます。
皮膚・粘膜の健康維持
βカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAには、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがあります。
肌荒れや皮膚の乾燥が気になるときや、免疫力を高めたいときにおすすめです。
目の健康維持
ビタミンAは、目の網膜に存在するロドプシンの主成分です。
ロドプシンは、暗い場所で光を感知するために必要な物質です。
夜盲症や、ドライアイの予防・改善に効果的です。
美容効果
βカロテンやビタミンC、E、カルコンなどには抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を取り除くはたらきがあります。
また、ビタミンCは、コラーゲンの生成に関与したり、シミ・そばかすを抑制したりなど、美肌効果の高いビタミンです。
あしたばには、これらの成分が多く含まれています。
美容・アンチエイジング効果の高い野菜といえそうですね。
血行促進
ビタミンEには、毛細血管をひろげて、血行をよくする作用があります。
このため、肩こりや冷え性などの改善に効果的です。
あしたばは、寒い冬から春の季節に旬を迎えますので、ぜひ食べておきたいですね。
高血圧予防
カリウムには、体内の過剰な塩分(ナトリウム)の排出を促すはたらきがあります。
このため、高血圧の予防・改善に効果的です。
貧血予防
鉄分は、血液をつくるのに必要な成分で、貧血予防には欠かせません。
植物に含まれている鉄分は「非ヘム鉄」と呼ばれています。
非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒に摂取することで、吸収率が高まるといわれています。
あしたばには、鉄分とビタミンCがしっかりと含まれています。
このため、他の緑黄色野菜に比べて、鉄分が吸収されやすく、貧血予防におすすめです。
あしたばの効果を高める!おすすめの食べ方・食べ合わせは?
あしたばに多くの栄養成分が含まれていることは、先述のとおりです。
ここでは、あしたばのパワーをさらに高める、おすすめの食べ合わせを紹介します。
抗酸化ビタミンを含む食材と一緒に摂る
βカロテンやビタミンC、ビタミンEといった抗酸化作用をもつビタミンは、一緒に摂ることで抗酸化パワーが高まるといわれています。
このため、あしたばを料理するときは、抗酸化ビタミンを含む食べ物と合わせるのがおすすめです。
なお、抗酸化ビタミンを多く含む食材は、以下のとおりです。
βカロテン
⇒にんじん、ほうれん草、パセリ
ビタミンC
⇒ピーマン、ゴーヤ、ブロッコリー
ビタミンE
⇒かぼちゃ、アーモンド、ひまわり油
やはり、緑黄色野菜が多いですね。
サラダや炒め物などにするときは、ぜひ一緒に使ってみてください。
揚げ物・天ぷらにする
あしたばに多く含まれるβカロテンは、脂溶性のビタミンです。
油などと一緒に調理することで、吸収率が高まります。
そこで、おすすめしたいのが、天ぷらや揚げ物にすることです。
βカロテンを効率よく摂ることができますし、独特のアクっぽさも和らげることができます。
「あしたば」の名前の由来は?
あしたばは、漢字で「明日葉」と書きます。
「明日(あした)」の「葉」で、「明日葉」です。
ちょっと変わった名前ですよね。
これには、由来があるそうで・・・
「葉を摘んでも、明日にはまた生えてくる」
と言われるくらい、生命力が高いことから
明日葉(あしたば)と名付けられたそうです。
わりとストレートなネーミングですね・・・(^_^;)
ただ、名前に付けたくなるレベルの生命力って、相当凄いですね。
栄養満点なのも、頷けます。
まとめ
今回は、あしたばの栄養と効能を中心に紹介しました。
βカロテンをはじめ、ビタミンCやE、Kなどのビタミンが豊富です。
また、カルシウムやカリウム、鉄分といったミネラルもバランス良く含みます。
少々マイナーな野菜ですが、豊富な栄養を含んでいますので、ぜひお試しを!