
きんかんは、柑橘類のなかでも小さく、皮ごと食べられるのが特徴です。
冬に旬を迎えるため、寒くなると、よくスーパーなどで並ぶようになります。
きんかんといえば、「のど飴」を思い浮かべる方も多いはずです。
スーパーやコンビニなどで、よく見かけますよね。
のどの痛みを和らげる効果が有名ですが、きんかんの魅力は、それだけではありません。
小さな果実には、たくさんの魅力的な栄養が詰まっています。
今回は、きんかんの栄養と効能、食べ方などについて紹介していきます!
もくじ
きんかんに含まれる主な栄養成分は?
きんかんの特徴といえば、やはり、「皮ごと食べられる」点です。
多くの果物は、果皮や、皮の近くに多くの栄養を含んでいます。
でも、皮の部分って、分厚かったり、味や食感がイマイチだったりで、食べることは少ないかと思います。
その点、きんかんの皮は薄く、まるごと食べやすいです。
このため、皮に含まれている栄養成分についても、まるごと簡単に摂ることができます。
きんかんの果皮・果汁に含まれる主な栄養成分は、以下のとおりです。
- ビタミンC
- ビタミンE
- βカロテン
- カルシウム
- カリウム
- 食物繊維
- ヘスペリジン
柑橘系の果物ということもあり、ビタミンCを多くんでいます。
可食部100gあたりの含有量は49 mgで、これはレモンと同じくらいの量です。
可食部100gあたりのビタミンC含有量
名称 | 含有量 |
レモン(果汁) | 50 mg |
きんかん | 49 mg |
バレンシアオレンジ | 40 mg |
文部科学省ホームページの食品成分表より引用
ちょっと意外なのが、カルシウム含有量の多さです。
可食部100gあたりの含有量は80 mgで、これは柑橘類のなかでもトップクラスです。
ヘスペリジンは、ポリフェノールの一種で、ビタミンPとも呼ばれています。
きんかんの皮やすじの部分に多く含まれており、毛細血管の強化や、美肌効果が期待できます。
また、ビタミンCの吸収率を高める効果もあります。
きんかんの主な効能は?
それでは、きんかんの効能について、見ていきましょう。
のどの痛みや咳止めに
民間療法では、きんかんには粘膜の炎症を抑える作用があるといわれ、古くから咳止め用の食材として親しまれてきました。
現在でも、きんかんを使ったのど飴が市販されていますね。
ヘスペリジンやビタミンCには、喉の粘膜の炎症を抑えたり、回復させるはたらきが期待できます。
のどが乾燥しがちな冬は、ちょうど、きんかんが旬を迎える季節です。
おいしく食べて、のどの調子も整えていきましょう。
生活習慣病予防
きんかんに含まれるビタミンCやビタミンE、ヘスペリジンには、抗酸化作用があります。
これらの成分には、体内で余分に発生した、有害な活性酸素を取り除くはたらきがあります。
また、ヘスペリジンには、毛細血管を強化したり、血中コレステロール値を改善する効果があります。
このため、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞など、生活習慣病の予防に効果的です。
美肌・アンチエイジング効果
きんかんには、お肌によい成分がたっぷり含まれています。
豊富に含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成に関与しており、ハリのあるお肌づくりには欠かせません。
また、ビタミンCやビタミンE、ヘスペリジンなど、抗酸化作用をもつ成分も多いです。
これらの成分は、老化の原因となる活性酸素を取り除くはたらきがあり、アンチエイジング効果が期待できます。
歯や骨の強化・骨粗しょう症の予防
きんかんには多くのカルシウムが含まれており、その量は果物のなかでもトップクラスです。
カルシウムには、骨や歯を強化するはたらきがあります。
骨や歯の成長や、骨粗しょう症予防などに効果的です。
整腸作用
きんかんは皮ごと食べられるため、食物繊維をたっぷり摂ることが出来ます。
食物繊維には、腸内の動きを活発にして便秘を改善したり、腸内の善玉菌を増やすはたらきがあります。
このため、お腹の調子を整えるのに効果的です。
きんかんの食べ方。おすすめは?
ここでは、きんかんのオススメの食べ方について、紹介していきます。
そのまま皮ごと生で食べる
いちばんお手軽なのが、皮ごと生で食べる方法です。
軽く水洗いして、パクっとかじりついてみましょう。
皮のほろ苦さと果肉の甘さ、柑橘系の爽やかな香りが、口の中いっぱいに広がります。
ただし、種が含まれていますので、勢いよくかじりすぎないよう注意です!
きんかんのはちみつ漬け
喉が痛いときや、風邪のときは、はちみつ漬けにするのがおすすめです。
はちみつには、殺菌作用や、喉を乾燥から守る保湿効果が期待できます。
きんかんにも、喉の炎症を抑えるはたらきがありますので、とても相性の良い組み合わせといえます。
こちらのレシピが、お手軽に作れておすすめです。
レンジで即席きんかんのハチミツ浸け煮 by ワンディッシュco
ジャムにする
たくさん手に入ったときは、ジャムにするのもおすすめです。
保存もききますし、トーストやヨーグルトにかけたりなど、色々な料理で使えます。
作る際は、こちらのレシピなどが参考になります。
金柑のジャム by ttmtmy
まとめ
今回は、きんかんの栄養と効能、おすすめの食べ方について紹介しました。
やはり、皮ごと食べやすい点が、大きなメリットです。
ビタミンCやE、ヘスペリジンといった、健康・美容によい成分を、たっぷり摂ることができます。
また、果物にしては珍しく、カルシウムを多く含む点も特徴的です。
そのまま生で食べてもいいですし、ジャムにしたり、はちみつ漬けにしても美味しいです。
とくに、冬は喉が乾燥しがちですので、保湿効果の高いはちみつと合わせるのがおすすめです。