
「パイナップルを食べたら、舌がピリピリ痛い・・・」
痛さのレベルは人によって異なるかもしれませんが
多くの方が、舌に「違和感」を感じたことがあると思います。
じつは、この痛みや違和感には、ちゃんと原因があるんです。
そして、痛みを治したり、和らげたりする対策もあります。
今回は、パイナップルで舌が痛む原因と、治し方・対策について紹介します。
パイナップルを、より美味しく食べるために、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
パイナップルで舌や口が痛む原因は?
さっそくですが、なぜ、パイナップルで舌や口がピリピリするのでしょうか?
結論からいうと、「ブロメリン」という、たんぱく質を分解する酵素が原因です。
舌って、ぬるぬるした粘膜に覆われていますよね?
この粘膜の正体は、唾液に含まれるたんぱく質です。
舌の表面を覆うことで、舌を保護しています。
ところが、パイナップルを食べると・・・
酵素が、たんぱく質を分解してしまいます。
つまり、舌を保護している粘膜を、溶かしてしまうんです。
このため、パイナップルの酸味による刺激を受けやすくなります。
舌の粘膜が弱い体質の方や、粘膜のはたらきが弱まっている方は
痛みを感じやすくなっているので、注意が必要です。
また、酵素のはたらきは、新鮮なパイナップルほど強くなっています。
フレッシュで美味しいけど、痛みは感じやすい・・・
なんとも悩ましい問題です。
パイナップルで舌や口が痛んだときの治し方・対処法は?
「パイナップルを食べてたら、舌が痛みだした!」
そんなときは、牛乳やヨーグルトを口に含んでみましょう。
牛乳やヨーグルトは、たんぱく質が多く含まれています。
酵素が、これらのたんぱく質の分解に向かうため、
相対的に、舌の粘膜(たんぱく質)の分解が弱まります。
もちろん、個人差はありますので、必ず治るとは言い切れません。
ですが、有効な方法なので、とりあえず試してみるのがおすすめです。
パイナップルによる舌の痛みを防ぐ対策は?
これまで、舌の痛みの原因や、治し方について紹介してきました。
ここでは、舌の痛みを予防するための対策を3つ紹介していきます。
加熱処理をして食べる
パイナップルに含まれる酵素「ブロメリン」は
60℃以上の熱で、効果が失われます。
このため、舌の痛みを防ぐためには、加熱処理をしてみましょう。
酢豚のように、パイナップルを加えて炒めたり、などなど。
個人的におすすめなのは、焼きパイナップルです。
パイナップルを1cmくらいの厚さに切って、フライパンで焼きます。
焼き目がついてきたら裏返して、両面ともこんがり焼きます。
最後にシナモンパウダーをかけて、完成です。
こちらのレシピがオススメです。
分かりやすくて、とっても美味しかったです!
焼きパインアップル~冷めても美味しい~ by ともりん0203
缶詰のパイナップルを使う
パイナップルの缶詰は、手軽に使えて便利ですよね。
皮をむく必要がなく、そのまま使えるので助かります。
じつは、缶詰のパイナップルは、加熱処理されています。
このため、酵素のはたらきが失われているので、痛みを感じにくいんです。
「パイナップルが食べたい!でも、舌がピリピリするのが怖い・・・」
という方は、缶詰のパイナップルがおすすめです。
ヨーグルトや牛乳と合わせて食べる
生のパイナップルには、酵素が多く、痛みを感じやすいです。
「でも・・・フレッシュなパイナップルを味わいたい!」
そんなときは、ヨーグルトと合わせてみてはいかがでしょうか?
上でも紹介したとおり、舌の粘膜の分解を弱めるはたらきがあります。
牛乳を飲みながら食べたり、スムージーにして飲むのもおすすめです。
それでも痛みを感じたときは、無理に食べるのはNGです。
加熱処理をしたり、缶詰を利用する方法にシフトしましょう。
ただし、ヨーグルトや牛乳などの乳製品と合わせたときは、すぐに食べてください。
ヨーグルトのたんぱく質が分解される際に、苦味のある成分ができてしまうからです。
状況にもよりますが、30分ほど放置すると、苦味が出始めるそうです。
パイナップルだけでなく、キウイやメロンなど、たんぱく質分解酵素を含む果物は、乳製品と合わせるときは注意が必要です。
ヨーグルトと合わせたり、ミルクシェイクなどを作ったときは、なるべく早めに召し上がりましょう。
なお、缶詰のパイナップルを使う場合は、酵素のはたらきが失われているので、苦くなることはありません。
パイナップルの酵素って、メリットもたくさんあります!
「舌の痛みの原因」として、標的にされてきたブロメリンですが・・・
本来は、美容・健康によい酵素なんです。
たとえば・・・
たんぱく質を分解するため、胃腸の消化を助けてくれます。
また、腸内のものを分解し、下痢や消化不良を防いだり、ガスの発生を防ぐはたらきがあります。
ピリピリの原因となる酵素ですが、うまく付き合えれば、メリットも大きいです。
ブロメリンの詳しい効果や、ピリピリを抑えやすいレシピを紹介しています。
パイナップルの酵素は、便秘にも効果的ですよ!
まとめ
今回は、パイナップルで舌がピリピリする原因と、治し方や対策について紹介しました。
酵素のはたらきを抑えるには、加熱処理が有効です。
すでに加熱処理がなされている缶詰のものを使うのもおすすめです。
また、牛乳やヨーグルトと一緒に食べるのも、効果的です。
生のパイナップルは、新鮮で美味しいですが、酵素の量も多いです。
痛みを感じたときは、無理して食べないようにしましょう。
そして、パイナップルで舌を痛めた経験のある方は、
「舌が痛むかもしれない・・・」
という可能性を念頭に入れて、加熱処理をするようにしたり、缶詰のものを使うようにすると、舌トラブルを未然に防げます。
他の果物でも、ピリピリが起こる!?
パイナップルのほかにも、たんぱく質分解酵素を含む果物があります。
たとえば、キウイやメロンです。
ピリピリしたことがある方は、ぜひこちらもご覧ください。