
ピーマンとパプリカって、何が違うんでしょう?
ふと、気になりました。
「ピーマンは緑、パプリカは赤!」
「ピーマンは苦い!パプリカは甘い!」
おそらく、多くの方が、上のように思っているはずです。
私も、同じように思っていました。
でも、本当に、これだけなのでしょうか?
他には、なにか違いはないのでしょうか?
今回は、ピーマンとパプリカの違いについて紹介していきます。
見た目は似ていますが、意外と、異なる点があるんです!
分類・品種の違いは?
ピーマンとパプリカは、両方とも「ナス科トウガラシ属トウガラシ種」に属しています。
じつは、「ししとう」や「鷹の爪」、「ハラペーニョ」なども、同じトウガラシ種に属しています。
つまり、生物学的には、これらの野菜はみんな「トウガラシ種」であって、明確な区別の基準・定義は無いんです。
[char no=”2″ char=”kuma”]じゃあ、ピーマンとパプリカって、どう区別しているの?[/char]
という話になりますが・・・
一般的に、見た目や味などで区別しているそうです。
たとえば・・・
「苦いものは、ピーマン」
「肉厚で赤いものは、パプリカ」
といったようなイメージです。
わりと、曖昧なんですね(^_^;)
見た目の違いは?
では、ピーマンとパプリカを区別する「違い」について見ていきましょう。
まずは、見た目の違いです。
ピーマンとパプリカには、以下の表のような違いがあります。
名称 | 色 | 形 | 果肉 |
ピーマン | 緑 | 小ぶり | 肉薄 |
パプリカ | 赤・黄 | 大きい | 肉厚 |
パプリカは、ピーマンにくらべて大きく、どっしり丸っこい感じですね。
また、ピーマンよりも、かなり果肉が分厚いです。
味や食感の違いは?
ピーマンとパプリカの最大の違いは、味と食感にあります。
名称 | 味 | 食感 |
ピーマン | 苦味がある | シャキシャキ |
パプリカ | 甘味がある | 食べごたえがある |
ピーマンといえば、独特の苦味。
この苦味の正体はピラジンという成分で、血行をよくする効果があります。
また、肉薄でシャキシャキした食感が楽しめます。
一方、パプリカには苦味がなく、むしろ、ほのかな甘味があります。
ピーマンほどのシャキシャキ感は無いものの、肉厚でジューシーな食感を味わえます。
ピーマンの苦味がダメな方は、食べやすいパプリカがおすすめです。
収穫時期の違いは?
ピーマンは緑色、パプリカは赤もしくは黄色というイメージが強いと思います。
じつは、色の違いは、「収穫時期」が大きく影響しているんです。
名称 | 収穫時期 |
ピーマン | 未熟 |
パプリカ | 完熟 |
ピーマンは、熟していくにつれて、緑色から赤色へ変わっていきます。
ピーマンには、緑色のものや、パプリカのように赤色・黄色のピーマンがありますが、みんな品種は同じなんです。
ただ、収穫する時期が違うだけなんです。
緑色のピーマンは、未熟なうちに収穫しています。
開花してから、1ヶ月くらいで収穫します。
一方、赤ピーマンは、完熟してから収穫しています。
開花してから、2ヶ月くらいで収穫します。
パプリカも、赤ピーマンと同じく、完熟してから収穫しています。
[char no=”2″ char=”kuma”]そういえば、赤ピーマンとパプリカって、どう区別しているの?両方とも赤いけど。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]明確な基準は、やはりありませんね。形が丸っこくて肉厚なものを、「パプリカ」と判断しているレベルです。
食品成分表においても、【赤ピーマン(別名:パプリカ)】としているくらいです。[/char]
ただし、普通のピーマンを完熟させただけでは、パプリカのようにはなりません。
肉厚で丸い形に育つように品種改良した、パプリカ用の種でないと、パプリカのようになりませんので、念のため注意です。
栄養成分の違いは?
ひとつ上のコーナーで、ピーマンは「未熟」、パプリカは「完熟」の状態で収穫していることを紹介しました。
この収穫時期の違いが、栄養素の違いとしてあらわれてきます。
基本的に、パプリカのほうが、たくさん栄養が含まれています。
完熟しているものなので、やはり栄養豊富なんですね。
可食部100gあたりの栄養成分を比較すると・・・
名称 | βカロテン | ビタミンE | 葉酸 | ビタミンC |
青ピーマン | 400 µg | 0.8 mg | 26 µg | 76 mg |
赤ピーマン (パプリカ) |
940 µg | 4.3 mg | 68 µg | 170 mg |
パプリカのほうが、たくさんの成分を含んでいますね。
βカロテン、葉酸、ビタミンCは、ピーマンの2倍以上です。
ビタミンEは、なんと5倍ほど、多く含まれています。
[char no=”2″ char=”kuma”]パプリカすごい!これじゃあ、緑ピーマンの立場が・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]未熟なものは、どうしても栄養が少なくなりますからね・・・。
ただ、先ほども触れましたが、緑ピーマンには苦味成分の「ピラジン」が多く含まれています。
ピラジンには、血行をよくするはたらきがありますので、肩こりや冷え性、生活習慣病予防などに効果的です。[/char]
あと、緑ピーマンの「苦味」や、シャキシャキした「食感」が大好きな方も多いはずです。
目的に応じて、うまく使い分けたいですね。
お値段の違いは?
栄養面では、緑ピーマンを圧倒しているパプリカですが・・・
もちろん、弱点があります。
それは、ピーマンより「値段が高いこと」です。
某大手スーパーのオンラインショップで値段を確認したところ・・・
ピーマン1袋(4,5個入) 87円
パプリカ1個 97円
※2017年5月7日現在
かなりの違いがありますね(^_^;)
上でも紹介しましたが、パプリカは、収穫まで長い日数が要求されます。
その分、腐ってしまったり、虫や動物に食べられてしまうリスクが高いんです。
育てるのに掛かるコストが、価格に反映されているんですね。
まとめ
今回は、ピーマンとパプリカの違いについて紹介しました。
分類上は、明確な区別の定義が存在しないため、「肉厚で甘いのがパプリカ」といったように、少し曖昧な分け方をしています。
栄養面では、完熟しているパプリカに軍配があがりますが、値段が高いのが気になるところですね。
緑ピーマンにも、苦味成分のピラジンや、シャキシャキした食感など、良いところがたくさんあります。
目的や料理、好みに応じて、うまくピーマンとパプリカを使い分けていきたいですね。
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