
「長芋と山芋って、何が違うの?」
「長芋と山芋の栄養の違いが知りたい!」
今回は、そのような疑問に答える記事となっています。
突然ですが、「長芋」と「山芋」の違いって、わかりますか?
「簡単じゃん!長いのが長芋で、丸っこいのが山芋だよ!」



・・・私は、そう思っていました。きっと、アナタもそう思ったはず。多分。。
ですが、あるとき「山芋」で画像検索をかけたところ・・・
あれ?これって長芋じゃないの??
という画像が、たくさんヒットしました。
「山芋を扱っている記事に、たまたま長芋も紹介されていて、それが画像表示されたのかも・・・」
と思い、ひとつずつクリックして中身を見たところ、多くのサイトで「山芋」として紹介しています。
「もしかして、今までの自分の認識が間違っていた・・・?」
「長芋は、山芋で、山芋は・・・山芋・・・??」
なんだか、少し不安になったので、今回は、長芋と山芋の違いについて調べました。
最後に、栄養と効能の違いについても触れていますので、少しでも参考になれば幸いです。
長芋と山芋って違いは?
山芋は、正式には「やまのいも」といいます。
この「やまのいも(山芋)」を理解することで、長芋との違いがわかりやすくなります。
まず、大きなカテゴリーとして、「やまのいも類」があります。
やまのいも類に含まれるのは、おもに以下の3つです。
やまのいも類
- ①じねんじょ
- ②だいじょ
- ③やまいも
①じねんじょ(自然薯)は、日本の山などに古くから自生している、日本原産のイモです。
②だいじょは、ヤムイモの一種で、東南アジアなどで食べられています。日本では、あまり馴染みのないイモです。
③やまいもは、中国原産のイモです。英語でも「Chinese yam」と呼ばれています。
さて、ココからがポイントです。
じつは、③の「やまいも」にも3種類あります。
やまといも、いちょういも、そして、形が長いものを、「ながいも」と呼んでいます。
ながいもは、生産量も多く、スーパーなどでよく見るため、ひろく一般的に定着しています。
やまのいも類
- ①じねんじょ
- ②だいじょ
- ③やまいも(ながいも、やまといも、いちょういも)
上のようなイメージでしょうか。
つまり、一般的に「長芋」と呼んでいるイモは、分類上は「やまのいも類のやまいも」でもあります。
逆に、「山芋」と呼んだ場合でも、それが③の「やまいも」で、かつ、長い形をしていたら、「ながいも」とも呼べるわけです。
じつは、食品成分表にも・・・
【ながいも】(別名:やまいも)
と、書いてあるくらいです・・・。ややこしい。
[char no=”2″ char=”kuma”]なんだか、ただの言葉遊びに見えるんですが・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]・・・はい。否定はしません。しかも、イモの呼び方は地域によっても異なるので、あまり細かな分類や定義を意識する必要はないと思います。
大切なのは、相手にちゃんと伝わるかどうかだと思います。[/char]
友だちに、「山芋買ってきて」とお願いしたら、長くて太いイモ(長芋)を買ってきた・・・
なんてことも、あり得るかもしれません。
念のため、どんな形のイモが欲しいかを、伝えたほうが無難かもしれませんね。
長芋と山芋、栄養と効能に違いは?
※ここでは、やまいも=じねんじょ(自然薯)として扱います。
では、長芋と山芋、栄養に違いはあるのでしょうか?
食品成分表をみたところ、違いが目立っていたのは、以下の項目です。
可食部100gあたりの含有量
カロリー (kcal) |
炭水化物 (g) |
カリウム (mg) |
葉酸 (µg) |
ビタミンC (mg) |
|
ながいも | 65 | 13.9 | 430 | 8 | 6 |
じねんじょ | 121 | 26.7 | 550 | 29 | 15 |
山芋(じねんじょ)のほうが、カロリーや炭水化物が高くなっています。
これは、ムチンという成分が、山芋に多く含まれているためです。
ムチンとは、山芋・長芋や、オクラ、なめこなどに含まれるネバネバ成分です。
たんぱく質と糖質が結合した成分で、以下のような効果・効能があります。
- 免疫力を高める
- 胃炎・胃潰瘍の改善
- ドライアイの改善
- 疲労回復
山芋のほうが、ムチンを多く含むため、これらの効能が、より期待できます。
その他にも、カリウムや葉酸、ビタミンC、マグネシウムなどが、山芋は多くなっています。
とくに、カリウムの含有量は野菜・いも類のなかでもトップクラスです。
栄養の豊富さでいえば、山芋に軍配が上がりそうです。
粘りが違う?
上で述べたとおり、山芋のほうが、ネバネバ成分のムチンを多く含んでいます。
そのため、山芋のほうが、長芋よりも粘りが強くなります。
とろろにして食べる場合は、山芋のほうが適しています。
一方で、短冊切りにして食感を味わいたい場合は、長芋が最適です。
目的に合わせて、山芋と長芋を使い分けていきましょう。
まとめ
今回は、長芋と山芋の違いについて、紹介しました。
分類上の定義と、一般的に浸透している呼び名がマッチしないこともあり、なんだかややこしいですね。
個人的には、どんな呼び名であろうと、相手に意味が伝わればそれでいいと思っています。
ただ、山芋(自然薯)と、長芋とで、ムチンの量や、その他の栄養成分の量が異なります。
大きな違いではないですが、料理の際に、ちょっと役に立つかもしれません。
ムチンには、疲労回復や胃腸の保護など、からだによい効果がたくさんあります。
からだにやさしい長芋・山芋を食べて、健康的に毎日を過ごしていきましょう!
山芋が紹介されています!野菜で栄養を摂りたい方におすすめの記事です。