
「ズッキーニにはどんな栄養・効能があるの?」
「どうやって調理したらいいの?」
この記事では、そんな疑問に答えていきます。
最近よく見かけるようになったズッキーニ。
みなさん食べていますか?
きゅうりのような見た目だけど、サイズはどーんと大きい。
「いったい何者?」って感じがしますよね。
じつは、ズッキーニはウリ科の植物で、かぼちゃの仲間なんです。
日本では、宮崎県や長野県で、さかんに栽培されています。
イタリアンやフレンチの流行にともない、日本でもだいぶ知られるようになりました。
とはいえ、まだまだ「謎の野菜」ってイメージが強いはずです。
そこで、今回はズッキーニの栄養や効能、おすすめの調理法を中心に紹介し、ズッキーニの正体をあばいていこうと思います!
なお、記事中の成分含有量は、文部科学省ホームページ掲載の日本食品標準成分表より引用しています。
もくじ
ズッキーニの栄養・成分
[char no=”2″ char=”kuma”]さっそくだけど、ズッキーニには、どんな栄養が含まれているの?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、ズッキーニの94%は水分です。
その他は、炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラルなどです。
ビタミン・ミネラルについては、以下のとおりです。[/char]
◆ズッキーニのおもな成分と働き
成分名 | はたらき |
βカロテン | 目や皮膚粘膜の健康維持 |
ビタミンC | コラーゲン合成、メラニン抑止 |
ビタミンK | 止血作用、骨の強化 |
葉酸 | 貧血予防、細胞の再生 |
カリウム | 高血圧・むくみ予防 |
カルシウム | 骨や歯の強化 |
鉄分 | 貧血予防 |
モリブデン | 糖質・脂質の代謝を助ける |
[char no=”1″ char=”usa”]ズッキーニは淡色野菜なので、正直なところ、カロテンやビタミンはそこまで多くありません。
ですが、ウリ科の特徴でもある「カリウムの多さ」には注目したいです。[/char]
ズッキーニには、可食部100gあたり、320mgのカリウムが含まれています。
これは、ちょうど「ごぼう」や「かぶ」と同じくらいの量で、野菜類のなかでも比較的多いほうです。
ズッキーニ 果実 生 | 320 mg |
ごぼう 根 生 | 320 mg |
にんじん 皮つき 生 | 300 mg |
その他ですと、ビタミンCが比較的多めです。
ズッキーニ 果実 生 | 20 mg |
ほうれんそう 夏採り 生 | 20 mg |
グリンピース 生 | 19 mg |
ズッキーニの効能
[char no=”2″ char=”kuma”]ズッキーニに含まれる成分は、なんとなく分かったよ。
じゃあ、ズッキーニを食べると、どんないいことがあるの?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]カリウムが多いので、とくに期待できるのは高血圧やむくみの改善ですね。
ほかにも、いろんな効果がありますので、これから見ていきましょう![/char]
免疫力の向上
ズッキーニには、皮膚や、鼻・のどの粘膜を健康に保つβカロテン(ビタミンA)が含まれています。
からだに入ってきた細菌やウイルスなどが、最初に訪れるのが、鼻やのどの粘膜です。
粘膜のはたらきが正常に保たれることで、細菌やウイルスを退治しやすくなり、免疫力が高まります。
美肌効果、アンチエイジング
ズッキーニには、コラーゲンの生成に関与したり、シミ・ソバカスを抑制するビタミンCが含まれています。
このため、美しい肌をキープするのに効果的です。
また、ビタミンCには、細胞の老化を食い止める抗酸化作用がありますので、老化防止にも効果的です。
さらに、低カロリー・低糖質ですので、ダイエット中でも安心して食べられます。
高血圧・むくみの改善
先ほどから紹介しているとおり、ズッキーニにはカリウムが多く含まれています。
カリウムは、わたしたちのからだの中で、ナトリウム(塩分)と協力しながら、細胞の水分バランスを保っています。
ナトリウムの濃度が高くなったときは、余分なナトリウムの排出を促します。
このため、塩分の取りすぎによる高血圧の予防・改善効果が期待できます。
また、余分なナトリウムを尿として排出するため、余分な水分も、まとめてからだの外に出すことができます。
このため、むくみの改善にも効果的です。
夏バテ対策に
「夏バテ防止には水分補給を!」
って、よく聞きませんか?
夏はたくさん汗をかくので、体内の水分が失われてしまいます。
このため、水分をこまめに補給することが大切なんです。
じつは、汗で失われるのは、水分だけではありません。
ナトリウムやカリウムといった成分も、汗と一緒に流出してしまうんです。
とくに、カリウムには、筋肉の収縮を調節するはたらきがあります。
このため、カリウムが不足すると、からだの動きが鈍くなり、脱力感などを感じることがあります。
こうなると、完全に「夏バテ」といった感じですね。
ズッキーニには、カリウムが多く含まれています。
また、水分量も多い野菜ですので、水分補給の助けにもなります。
夏バテ防止に、ぜひ食べたい野菜です。
おすすめの調理法
[char no=”2″ char=”kuma”]なんだか、ズッキーニを食べたくなってきたよ!
でも、ズッキーニって、どうやって調理すればいいの?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]最近よく見かけるようになったとはいえ、実際に調理する機会は、まだ少ないかもしれませんよね。
ここでは、ズッキーニのおすすめの調理法などについて、いくつかご紹介していきますね![/char]
ズッキーニの皮はむく?
ズッキーニを調理するとき、最初に気になるのが、
「皮はむいたほうがいいの?そのままでいいの?」
という点だと思います。
皮については、むかずにそのままでもOKです。
むしろ、皮の近くには栄養が詰まっていますので、むかないほうが栄養面では良いです。
ただ、このあたりは食感などの好みもありますので、お好みで・・・といった感じです。
油と一緒に調理しよう
ズッキーニには、脂溶性ビタミンのβカロテンが含まれています。
このため、油と一緒に調理することで、βカロテンの吸収率を高めることができます。
脂溶性ビタミンの吸収率を高める5つの食べ方
油を使った料理・・・といっても、たくさんありますので、代表的なものをいくつか紹介します。
炒める
ズッキーニは、ナスのイメージで調理するとよいです。
薄く輪切りにして炒めるのもいいですし、イタリアンっぽくオリーブオイルを使ったり、バター炒めにしてもいいです。
ただし、炒めすぎると、せっかくの食感が落ちてしまいます。
柔らかくなりすぎない程度に、気をつけて炒めましょう。
豚肉など、ビタミンB1を含む食材と組み合わせると、疲労回復や夏バテ予防も期待できます。
煮込む
ズッキーニといえば、夏野菜をトマトソースで煮込む「ラタトゥイユ」が有名です。
野菜スープなど、汁ごと食べられる料理にすると、ビタミンCなどの流出を最低限に抑えられます。
揚げ物にする
フライや天ぷらなど、「衣」をつけることで、脂溶性ビタミンの流出を抑えることができます。
天ぷらにして、和風テイストで味わうのも素敵です。
ただし、カロリーや、内臓への負担が高めになる点は注意です。
脂肪の吸収を妨げたり、消化吸収を促進してくれる食材と一緒に食べることをオススメします。
- 大根おろし
- キャベツ
- わさび、からし
- ネギ
- 海藻
- きのこ類
このあたりが、付け合せなどにオススメです。
ズッキーニで食中毒?
こちらの記事によると、過去にズッキーニで食中毒症状が出たケースがあるそうです。
ウリ科に含まれる「ククルビタシン」という、強い苦味成分が、今回のズッキーニに多く含まれていたとのことです。
ごく稀なケースだそうですが、以下のとおり、強い苦味を感じたときは、注意が必要です。
これらのウリ科の植物を調理する際は、切るときにひと口味見をして、通常にはない苦みや渋みを感じたら調理せずに破棄しましょう。
ヘタに近い部分に多く含まれているとはいえ、それ以外も食べないほうがよいようです。
もったいないと思わずに安全のために破棄することが得策です。
ズッキーニで食中毒症状が。苦味のあるウリ科植物には注意しよう|cookpadニュース
まとめ
今回は、ズッキーニの栄養と効能、おすすめの調理法についてご紹介しました。
カリウムが多く、夏バテや高血圧・むくみの改善に効果的です。βカロテンやビタミンCも含まれているため、美容や健康にもよいです。
また、カロリーが少ないため、ダイエット中でも安心です。
まだまだ馴染みが薄い食材かもしれませんが、とても美味しく食べられる野菜です。
しっかり食べて、健康的に毎日を過ごしていきましょう!