
この記事では、シークワーサーの肝機能改善効果と、その他の栄養と効能、そして、おすすめの食べ方について紹介します。
シークワーサーといえば、沖縄を代表する果物です。さまざまな健康効果が話題を呼び、人気が高まっています。ジュースなどの加工品も、よく見るようになりました。
さて、そんなシークワーサーですが、肝機能改善効果がある可能性が、最近の研究で分かったそうです。
そのあたりも含めて、これからじっくりと見ていきましょう!
もくじ
シークワーサーの肝機能改善効果
琉球新報のWebサイト記事(2017年3月10付)にて紹介されています。
沖縄の果実シークヮーサーの果汁が肝機能改善に効果がある可能性が、北海道科学技術総合振興センター(ノーステック財団)、国立研究開発法人・産業技術総合研究所(産総研)などの研究で8日までに分かった。
~省略~
試験では人間が持つ18種類の受容体にシークヮーサーの抽出液をかけたところ、肝臓内でアルコールなどの成分を解毒する能力を持つ受容体が活性化することが確認された。研究者らは「シークヮーサーに肝臓内の解毒作用を増強する効果がある」と見る。
引用元:シークヮーサー、肝機能改善か 産総研など研究「解毒作用を増強」
わたしたちの細胞には、「受容体」と呼ばれるしくみがあります。
受容体は、外部からの刺激をキャッチし、その刺激を「情報」として利用できるように変換しています。
そして、その情報の内容に応じて、特定の反応や、情報の伝達などを促しています。
たとえば、砂糖をなめたときに「甘い」と感じるのは、舌にある受容体が、砂糖の甘さ(刺激)をキャッチし、その情報を伝えているからです。
今回の研究では、シークワーサーのエキスによって、肝臓内でアルコールなどの成分を解毒する受容体が活性化したそうです。
受容体が活性化することで、アルコールを摂取したときの反応がよくなり、「解毒作用を増強する効果」につながりそうです。
肝機能が改善すると、どうなる?
「そもそも、肝機能が改善すると、どんないいことがあるの?」
気になるところだと思います。
肝機能改善がもたらす効果は、おもに以下のとおりです。
- 疲労回復
- 二日酔いの改善
- 消化促進
これらの効果は、肝臓のはたらきに由来しています。
肝臓は、とても多くの仕事をしていますが、大きく分けると、以下の3つです。
- エネルギー代謝
- 有害物質の解毒
- 胆汁の生成・分泌
1のエネルギー代謝とは、食べ物などを体内で活動エネルギーに変えることです。
2は、アルコールの分解をイメージするとわかりやすいです。
3の「胆汁(たんじゅう)」は、食べ物の消化・吸収を助ける液体です。
肝機能が改善されることにより、これらのはたらきが高まり、疲労回復などの効果が期待できるようになります。
シークワーサーの栄養と効能
シークワーサーの効能は、肝機能改善だけではありません。
ここでは、シークワーサーの代表的な栄養と効能についてご紹介します。
血圧・血糖値の上昇を抑える
シークワーサーに含まれるポリフェノールの一種「ノビレチン」には、血圧や血糖値の上昇を抑えるはたらきがあります。
健康診断の結果がイマイチだった方、生活習慣病を予防・改善したい方におすすめの果物です。
[char no=”1″ char=”usa”]ノビレチンは柑橘系の植物に含まれるポリフェノールですが、シークワーサーには特に多くのノビレチンが含まれているそうです。ノビレチンには多くの効能がありますが、シークワーサーは、とくに高い効果が期待できそうですね![/char]
同じ柑橘系の温州ミカンではノビレチン含有量が100g中24mg、カボスでは89mg、ポンカンでも127mgなのに、シークワーサーには、なんと267mgも含まれています。
ノビレチンとは|東北大学 工学研究科付属 超臨界溶媒工学研究センター 抗認知症機能性食品開発部門 ホームページより
ダイエット・美容効果
ノビレチンには、血液に含まれる脂肪の分解を促進するはたらきがあり、メタボ予防やダイエットに効果的です。
また、ビタミンCも含まれており、老化防止、メラニンの生成抑止など、キレイなお肌づくりにもおすすめです。
疲労回復
シークワーサーには、疲労回復に効果のあるクエン酸が豊富に含まれています。
また、先述のとおり、肝機能改善による疲労回復効果も期待できます。
アルツハイマー型認知症の予防
先ほど引用させていただいた研究機関のWebサイト記事によると、ノビレチンにはアルツハイマー型の認知症予防効果があるそうです。
ノビレチンとは|東北大学 工学研究科付属 超臨界溶媒工学研究センター 抗認知症機能性食品開発部門 ホームページより
おすすめの食べ方
ここまで、シークワーサーの魅力について紹介してきましたが・・・
「シークワーサーって、どう食べていいかわからない!」
と、思う方も多いはずです。
ここでは、シークワーサーのおすすめの食べ方を、いくつかご紹介します。
生でそのまま食べる
ミカンのような感覚で、そのまま食べても美味しいです。
丸ごと食べることで、ビタミンなどの栄養素が失われる心配もありません。
ジュースにする
果汁をしぼって、ジュースにするのもいいです。
砂糖と水を、お好みで加えることで、カンタンに作れちゃいます。
果汁を料理にかける
独特の爽やかな風味は、いろんな料理に合います。
サラダのドレッシングに混ぜたり、うどんのダシにしたり、唐揚げや魚などの料理にかけたりなど、さまざまなシーンで使えます。
とくに、夏場はおすすめです。
夏バテ気味で食欲が落ちていても、シークワーサーの爽やかな風味が料理に加われば、口に運びやすくなります。
また、疲労回復に効果のあるクエン酸も含まれていますので、夏バテ解消にもいいですね。
ゼリーやお菓子にも
シークワーサーの果汁を、ゼリーやケーキなどのお菓子に混ぜるのもおすすめです。
さっぱりとした味になるので、甘すぎる味が苦手な方にもおすすめです。
まとめ
今回は、シークワーサーの肝機能改善効果と、その他の栄養・効能、おすすめの食べ方についてご紹介しました。
柑橘類のなかでも、さまざまな効果が期待できる、スゴい果物ですね。
沖縄県には、長寿のおじいちゃん、おばあちゃんが多いですが、もしかしたらシークワーサーが影響しているのかも・・・。
いろいろな食べ方が楽しめる果物なので、シークワーサーを手に入れたら、ぜひ試してみてください!