
よもぎといえば、独特の味わいと品のある香りです。さまざまな料理や加工品に使われていますよね。
よもぎ餅やよもぎ茶、よもぎパン、天ぷら、などなど・・・どれもみんな、美味しいですよね。
しかも、いろいろな場所に群生しているので、山菜採りなどでも比較的入手しやすく、お手軽に楽しめます。
香りよし、風味よし、そのうえ入手もしやすいよもぎですが、それだけでなく、からだにやさしい、さまざまな効能があることをご存知でしょうか?
今回は、よもぎの秘められた栄養と効能を中心に、ご紹介していきます。
もくじ
よもぎの栄養・成分
さっそくですが、よもぎに含まれるおもな栄養・成分をご紹介していきます。
βカロテン
よもぎにはβカロテンが豊富に含まれています。可食部100gあたりに6000µg含まれており、これは茹でたほうれん草よりも多い値となっています。
可食部100gあたりのβカロテン含有量
よもぎ 葉 ゆで | 6000 |
ほうれんそう 葉 ゆで | 5600 |
西洋かぼちゃ 果実 焼き | 5400 |
(数値は、文部科学省ホームページの資料より引用)
βカロテンは緑黄色野菜などに多く含まれるカロテノイド(天然の色素成分)の一種です。
抗酸化作用をもっており、体内の過剰な活性酸素を分解してくれます。
βカロテンのおもな効能
- 動脈硬化予防
- コレステロール値を下げる
- 免疫力を高める
- 美肌効果
- がん予防
また、βカロテンは、体内で必要な分がビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を維持したり、ドライアイや夜盲症を予防したりといったはたらきをします。
ビタミンK
よもぎのビタミンK含有量は、野菜類トップクラスです。可食部100gあたりに380µg含まれています。
可食部100gあたりのビタミンK含有量
よもぎ 葉 ゆで | 380 |
かぶ 葉 ゆで | 370 |
ほうれんそう 葉 ゆで | 320 |
(文部科学省ホームページの資料より引用)
ビタミンKは「止血のビタミン」とも呼ばれており、血液を固める作用をもつたんぱく質を作るときに、補酵素としてはたらきます。
また、カルシウムが骨に沈着するのをサポートするはたらきがあり、丈夫な骨や歯をつくるのに一役買っています。
食物繊維
よもぎは、食物繊維も豊富です。とくに、不溶性食物繊維は可食部100gあたりに6.9g含まれており、これはモロヘイヤやゴボウなどよりも多いです。
可食部100gあたりの不溶性食物繊維含有量
よもぎ 葉 生 | 6.9 |
モロヘイヤ 茎葉 生 | 4.6 |
ごぼう 根 生 | 3.4 |
(文部科学省ホームページの資料より引用)
不溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けない食物繊維です。
胃や腸で水分を吸収して膨らむことで、腸の動きを活発にしたり、便のかさを増やします。便通の改善に効果的です。
クロロフィル
クロロフィルは、植物に含まれる緑色の色素です。葉緑素とも呼ばれています。
植物が光合成をする際に欠かせない物質で、学生時代、生物の授業などで聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
よもぎに含まれるクロロフィルは、他の植物に含まれるものに比べて、強い効果をもっています。
クロロフィルのおもな効能
- 貧血予防・改善
- 血液をサラサラにする
- コレステロール値の減少
- 有害物質の除去
- 消臭・殺菌効果
シネオール
シネオールは、よもぎの香り成分です。ユーカリプトールとも呼ばれています。
精油などにも使われる成分で、以下の作用があります。
- リラックス効果
- 造血作用
- 抗菌作用
- 整腸作用
- 体を温める
よもぎの効能
よもぎのおもな効能について、ご紹介していきます。
免疫力を高める
よもぎに豊富に含まれるβカロテンは、体内で必要分がビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがあります。
風邪や感染症などの原因となる、細菌やウイルスの侵入を防ぎやすくなり、免疫力の向上が期待できます。
便秘の解消
よもぎには食物繊維が豊富に含まれています。とくに、不溶性食物繊維の含有量が多いです。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を含んで膨らむことで、便のかさを増したり、腸の動きを活発にさせます。
このため、便通の改善効果が期待できます。
生活習慣病の予防
よもぎに含まれるβカロテンには、強い抗酸化作用があり、細胞を酸化させる原因となる活性酸素を分解してくれます。
このため、血中コレステロール値の低下や、動脈硬化の予防効果などが期待できます。
また、よもぎに含まれるクロロフィルにも血液をサラサラにする効果があります。
貧血予防
よもぎに含まれるクロロフィルには、造血機能を促進するはたらきがあり、貧血予防に効果的です。
また、よもぎは、止血効果のあるビタミンKも多く含んでいます。血液の健康にとてもよい食材といえますね。
まとめ
今回は、よもぎの栄養と効能を中心にご紹介しました。道端などに群生している、身近な植物ですが、健康によいさまざまな効果が期待できます。
そのうえ、香りや風味がよく、さまざまな料理に使うことができます。よもぎ餅にしたり、天ぷらにしたりなど、いろいろな楽しみ方ができます。
山菜採りに行く機会がありましたら、ぜひよもぎを狙ってみてください!