黒豆の栄養と効能

黒豆といえば、おせち料理でおなじみですよね。

噛みごたえのある食感と、ほんのりとした甘さ、そして、高級感あふれる黒い光沢。おせち料理に、絶妙なアクセントを加えています。

私は黒豆が大好きで、小さな頃からよく食べていました。おせち料理の黒豆には、誰よりも早く手をつけて、パクパクと箸でつまんでいたのを思い出します。

さて、お正月の定番となっている黒豆ですが、美味しいだけではなく、栄養豊富で健康・美容にもよい効果があります。

今回は、そんな黒豆について、栄養と効能を中心にご紹介していきたいと思います。

黒豆をつまんだときに、ちょっとだけ思い出してくださると幸いです。

 

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黒豆(くろまめ)って?

そもそも黒豆って何?大豆と違うの?といった疑問をもっている方も多いと思います。

黒豆は、大豆の品種のひとつです。「黒大豆(くろだいず)」や、「ぶどう豆」とも呼ばれます。

皮の部分に、色素成分「アントシアニン」を含んでいるため、大豆とは異なり、黒い色をしています。それ以外の栄養成分は、ほとんど大豆と同じです。

近畿・中国・四国地方でおもに栽培されている「丹波黒」や、北海道でおもに栽培されている「光黒」など、さまざまな品種が存在します。

黒豆の栄養と効能

黒豆には、炭水化物が多く含まれており、続いて、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどを含んでいます。

アントシアニンやイソフラボン、サポニンといったポリフェノールが豊富で、さまざまな健康効果が期待できます。

これより、黒豆に含まれる栄養成分と効能について、ご紹介していきます。

たんぱく質

たんぱく質は、わたしたちのからだをつくるもととなる栄養素です。たんぱく質は、体内で分解されるとアミノ酸になりますが、アミノ酸は髪の毛や筋肉、内臓、爪などの主な成分となります。

ほかにも、炭水化物と同じく、活動するためのエネルギー源としての役割もあります。毎日の食事で、しっかりと摂る必要のある栄養素です。

炭水化物

炭水化物は、わたしたちの体に取り込まれると、消化吸収されて糖になります。この糖が、わたしたちの体や脳の活動エネルギー源となります。

そのため、炭水化物不足すると、疲労がたまりやすくなったり、脳のはたらきが鈍ってしまいます。

最近、糖質制限ダイエットが流行していますが、やりすぎると体調不良をもたらしますので、活動エネルギーとして必要な分の炭水化物は、日々の食事でしっかりと摂りましょう。

鉄分

黒豆に含まれるミネラル類のなかでも多く含まれているのが、鉄分です。

鉄分は、血液中の赤血球を構成する成分で、貧血予防疲労回復に効果的な成分です。

ビタミンE

ビタミンEには、血管を拡張し、血流をよくするはたらきがあります。血行がよくなることで、肩こりや腰痛、冷え性などの改善効果が期待できます。

また、抗酸化作用をもっており、生活習慣病予防や、老化防止効果なども期待できます。

 

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ポリフェノール

ポリフェノールとは、植物の樹皮や表皮、種などに含まれる特有の成分の総称です。

なぜ植物「特有」かといいますと、ポリフェノールは、植物が光合成をすることによって生み出されるからです。

光合成ができない動物たちは、当然、ポリフェノールを生み出せないんです。

自然界には何千ものポリフェノールが存在するといわれており、色素成分となっているものや、苦味や渋みをもつものなど、特徴もさまざまです。

また、ポリフェノールには強い抗酸化作用をもつものが多いです。細胞の酸化を抑えるため、以下のような効能が期待できます。

  • コレステロール値の低下
  • 血流をよくする
  • 老化防止
  • 美肌効果

では、黒豆に含まれるポリフェノールですが、代表的なものは以下のとおりです。

アントシアニン

アントシアニンは、黒豆の皮に含まれるポリフェノールです。黒豆の黒い色はアントシアニンによるものです。

アントシアニンは、目によいポリフェノールです。目が疲れたときのショボショボ感や、視界のボヤつきを改善する効果があるといわれています。

また、暗い場所でも良く見えるようになる(暗順応)効果や、コレステロール値を下げる効果も確認されています。

イソフラボン

イソフラボンは、大豆などに多く含まれるポリフェノールの一種です。

イソフラボンは、体内に入ると、女性ホルモンの「エストロゲン」と似たはたらきをし、イライラや頭痛などといった更年期障害の症状をやわらげます。

また、骨の中のカルシウムが溶け出しにくくなり、骨密度を高める効果が期待できます。

ほかにも、みずみずしく、ハリのある肌をキープしたり、乳がんの抑制効果があるといわれています。

サポニン

サポニンはポリフェノールの一種です。サポニンにはいくつか種類があり、黒豆に含まれているのは大豆サポニンと呼ばれるものです。

脂肪がつくのを防ぐはたらきがあり、血中コレステロールや中性脂肪を排出してくれます。

また、血液をサラサラにする効果もあり、血流が改善することで、代謝の向上や冷え性の改善効果が期待できます。

おせち料理になぜ黒豆?

おせち料理に必ずと言ってもよいくらいに含まれてる黒豆ですが、そもそも、なぜ黒豆なのでしょうか。理由は、大きく分けて2つあります。

1つ目は、黒という色が、邪気をはらう色として言い伝えられており、邪気払いとして黒豆を用いている点です。

2つ目は、「1年を通して、まめに働き、健康的に暮らせるように」との願いを込めている点です。「まめ」という言葉には、【健康】という意味もあるそうで、「まめ」をうまく語呂合わせにして用いています。

昔の人は、おせち料理の黒豆を通して、邪気払いと自分たちの健康を、新年のスタート時に願っていたんですね。

まとめ

今回は黒豆の栄養と効能を中心にご紹介してきました。

やはり、黒豆に含まれるポリフェノールが、とても魅力的です。目の疲れや疲労回復、更年期障害の改善など、さまざまな健康効果が期待できます。

お正月だけでなく、できれば普段の食事にも積極的に取り入れてみたい食材のひとつですね。

 

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