
ビタミンB1は、疲労回復や脳のはたらきをキープするのに必要なビタミンです。
夏バテ対策には豚肉がよいという話をよく聞きますが、
これは豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれているからです。
豚肉の他にも、玄米や魚などに多く含まれています。
今回は、食卓に並ぶことも多い、魚類のなかで
ビタミンB1が多いものをご紹介していきたいと思います。
しっかり食べて、ビタミンB1を摂っていきましょう!
ランキング集計基準について
- 今回のランキング対象は、「魚類」のみになります。
- 加工品(干物、佃煮など)や、魚卵(イクラなど)、内臓(肝など)は、除外しています。
- 記事中の表の数値は、可食部100gあたりのビタミンB1含有量(mg)になります。
- 部位や加工方法が異なる関係で、食品名が複数ある魚については、ビタミンB1量が多い食品名のみをランキングの基準値としています。
- 数値に関しては、以下、文部科学省ホームページの食品標準成分表を参考にしています。
日本食品標準成分表
もくじ
10位
10位は、「ぶり」です。
出世魚としても有名ですね。はまちが成長すると、ぶりと呼ばれるようになります。
たんぱく質や鉄分、ビタミンB2、ビタミンDなど、豊富な栄養が含まれています。
ぶり 成魚 焼き | 0.24 |
ぶり 成魚 生 | 0.23 |
9位
9位には、同率のものが3つありましたので、順にご紹介していきます。
1つ目は、「やつめうなぎ」です。
「うなぎ」という名前はついていますが、
ヤツメウナギ科に属するお魚です。
うなぎとは別の仲間として分類されています。
天然モノのみで、養殖はされていません。
希少価値の高いお魚となっています。
見た目はちょっと怖いですが、ビタミンAをはじめDHA・EPAや各種ビタミンなど、
さまざまな栄養素が詰まっている食材です。
やつめうなぎ 生 | 0.25 |
2つ目は、「しまあじ」です。
体の黄色い線が特徴的です。お値段は高めです。
たんぱく質、ビタミンD、ビタミンB12が豊富です。
しまあじ 養殖 生 | 0.25 |
3つ目は、「からふとます」です。
からふとますは、サケの仲間のなかでも、多くの漁獲量を誇っています。
サケの缶詰の原料のほとんどは、からふとますです。
たんぱく質やビタミンD、ビタミンB12を多く含みます。
からふとます 生 | 0.25 |
からふとます 焼き | 0.24 |
8位
8位は、「べにざけ」です。
成長して繁殖期になると鮮やかな紅色になります。
日本で流通しているものは、ほとんどがカナダやアラスカからの輸入品で、高級品となっています。
たんぱく質、ビタミンD、ビタミンB12が多いです。
べにざけ 焼き | 0.27 |
べにざけ 生 | 0.26 |
7位
7位は、「むろあじ」です。
鮮魚として流通することは少なく、加工品にされることが多いです。
有名なのが、「くさや」です。
その他、干物やけずり節などにもされます。
たんぱく質が多く、ビタミンB12、ナイアシンなども豊富です。
むろあじ 焼き | 0.28 |
6位
6位は、「まさば」です。
代表的なサバ類のひとつです。
ごまさばに比べると、脂質が多く、旨味があると言われています。
ビタミンB2やB6、ビタミンD、EPA・DHAが豊富です。
まさば 焼き | 0.30 |
まさば 水煮 | 0.25 |
5位
5位は、「まだい」です。
縁起物としてもおなじみですね。
たんぱく質が豊富で、脂質が少ないのが特徴です。
ビタミンDやE、セレンを多く含みます。
まだい 養殖 皮つき 生 | 0.32 |
まだい 養殖 皮なし 刺身 | 0.31 |
4位
4位は、「なまず」です。
地震予知でも知られるナマズです。
古くから食用として親しまれてきましたが
近年では食卓に並ぶことは少なくなりました。
豊富なたんぱく質、そしてビタミンB12、ビタミンEを多く含みます。
なまず 生 | 0.33 |
3位
3位は、「こい」です。
鑑賞用のイメージが強いですが、食用としても
鯉こくや甘露煮などにして食べられています。
たんぱく質やビタミンDなどが豊富です。
ただし、寄生虫などのリスクがあるため、
知識のない方はコイをさばくのはやめましょう。
こい 養殖 生 | 0.46 |
こい 養殖 水煮 | 0.37 |
2位
2位は、「ふな」です。
淡水魚で、食用としては一般的ではありませんが、
滋賀県の名産でもある「ふな寿司」や、甘露煮など、
食用としての文化は残っています。
栄養面ですと、たんぱく質やビタミンDが豊富です。
ふな 生 | 0.55 |
ふな 水煮 | 0.49 |
1位
1位は、「うなぎ」です。
うなぎが疲労回復によいと言われる理由のひとつが、
このビタミンB1含有量といっても過言ではないでしょう。
ビタミンB1以外にも、たんぱく質やビタミンA、Dなどが豊富です。
うなぎ かば焼 | 0.75 |
うなぎ 白焼き | 0.55 |
うなぎ 養殖 生 | 0.37 |
参考:すべての魚介類を含めたTOP10
今まで、魚類などに絞ったランキングをご紹介してきましたが、
ご参考までに、すべての魚介類を含めたTOP10を
これよりご紹介していきます。
可食部100gあたりのビタミンB1含有量(mg)
すけとうだら たらこ 焼き | 0.77 |
うなぎ かば焼 | 0.75 |
すけとうだら たらこ 生 | 0.71 |
うなぎ 白焼き | 0.55 |
(かつお類) 加工品 かつお節 | 0.55 |
ふな 生 | 0.55 |
ふな 水煮 | 0.49 |
こい 養殖 生 | 0.46 |
しろさけ イクラ | 0.42 |
しろさけ すじこ | 0.42 |
たらこやイクラなど、魚卵のランクインが目立ちますね。
ビタミンB1って?
そもそも、ビタミンB1って、どんなはたらきをしているの?
と思っている方が多いと思います。
ここでは、ビタミンB1の効能を簡単にご紹介していきます。
疲労回復
ビタミンB1は、糖質の代謝に欠かせません。
糖質が分解されてエネルギーになるときに
補酵素としてサポートします。
お米を主食にしている日本人にとって、
糖質は最大のエネルギー源です。
エネルギーを効率よく生み出すことで、
疲労回復効果が高まります。
ちなみに、にんにくやネギ、ニラなどに含まれる
アリシンという成分には、ビタミンB1の吸収を高めるはたらきがあります。
疲労回復・夏バテ対策に効果的です。
にんにくの栄養と効能について
ねぎの栄養と効能
ニラの栄養と効能。におい成分アリシンのパワーがすごい!
神経機能の維持
わたしたちの手足などの神経は、脳によってコントロールされています。
そして、脳が活動するためのエネルギーが、ブドウ糖です。
ブドウ糖は、代謝の過程で炭水化物が分解されて小さな分子になったものです。
ビタミンB1は糖質の代謝を促進し、効率よくエネルギーを生み出します。
このエネルギーが脳に行き届くことで、脳の機能が維持されます。
脳へのエネルギー不足は、イライラや集中力・記憶力の低下などをもたらします。
日々の食事などで、ビタミンB1不足にならないよう気をつけることが大切です。
まとめ
以上、ビタミンB1が多い魚ランキングTOP10でした。
うなぎや、魚卵のランクインが目立ちましたね。
ビタミンB1は、エネルギー生産には欠かせないビタミンです。
疲れていると感じたときは、意識して摂ってみることをおすすめします。
ほかの成分が気になる方は、こちらもおすすめです。