
ビタミンDは、カルシウムと相性のよいビタミンです。
カルシウムの吸収率を高めたり、カルシウムが骨や歯に沈着するのを助けるはたらきがあります。
じょうぶな骨や歯をつくるためには、欠かせないビタミンです。
ビタミンDが豊富な食材といえば、なんといっても魚介類です。
身近な食材ですので、ビタミンDを摂取するにはもってこいです。
その他には、きのこ類や卵などにも、ビタミンDは多く含まれます。
さて、今回は、ビタミンDが豊富な魚介類のなかでも
どの魚がビタミンDが多いのか、ランキング形式でご紹介したいと思います。
ぜひ、日々の献立にお役立てください!
ランキング集計基準について
- 今回のランキング対象は、「魚類」のみになります。
- 加工品(干物、佃煮など)や、魚卵(イクラなど)、内臓(肝など)は、除外しています。
- 記事中の表の数値は、可食部100gあたりのビタミンD含有量(µg)になります。
- 部位や加工方法が異なる関係で、食品名が複数ある魚については、ビタミンD量が多い食品名のみをランキングの基準値としています。
- 数値に関しては、以下、文部科学省ホームページの食品標準成分表を参考にしています。
日本食品標準成分表
もくじ
10位
10位は、「まがれい」です。
カレイは種類の多い魚です。
日本で獲れるものだけでも40種類以上はあると言われています。
数あるカレイのなかでも、もっともポピュラーなのが、まがれいです。
ビタミンB2以外にも、カルシウムやたんぱく質などが豊富です。
また、脂質が少なくコラーゲンが豊富なため、美容・ダイエットにも効果的です。
まがれい 焼き | 17.5 |
9位
9位は、「まるあじ」です。
まるあじは、マアジと似ており、区別がつきにくいです。
マアジは一年中出回っていますが、旬は5月~7月といわれています。
一方、まるあじは冬が旬といわれており、寒い時期が最も脂がのっています。
まるあじ 生 | 18.7 |
8位
8位には、同じ含有量のものが2つありましたので、順にご紹介していきます。
1つ目は、「ぎんざけ」です。
国産モノは、ほとんどが養殖です。
天然モノは、チリなどから輸入されています。
たんぱく質、ビタミンB12、ビタミンDが豊富に含まれています。
ぎんざけ 養殖 焼き | 21.0 |
2つ目は、「いかなご」です。
小さな魚で、ほとんどが加工品として流通します。
コオナゴ(小女子)や、シンコ(新子)とも呼ばれています。
骨ごと食べられるため、カルシウムや鉄分などが豊富です。
いかなご 生 | 21.0 |
7位
7位は、同じ含有量のものが2つありましたので、順にご紹介します。
1つ目は、「にしん」です。
国産モノは、ほとんどが北海道で獲れています。
かつては国内のニシン漁が盛んでしたが、今は漁獲量が減少しています。
干物や数の子などの加工品は、ほとんどが輸入モノです。
たんぱく質やビタミンD、ビタミンB12が豊富です。
にしん 生 | 22.0 |
2つ目は、「そうだかつお」です。
ヒラソウダとも呼ばれます。
本かつおに比べて血合いの量が大きく、そのため鉄分が豊富に含まれています。
その他、ビタミンDやたんぱく質が豊富です。
そうだがつお 生 | 22.0 |
6位
6位は、「からふとます」です。
からふとますは、サケの仲間のなかでも、多くの漁獲量を誇っています。
昔は、「マス」といえば「さくらます」でしたが、最近は「からふとます」になりつつあるそうです。
サケの缶詰の原料のほとんどは、からふとますです。
からふとます 焼き | 31.2 |
からふとます 生 | 22.0 |
からふとます 塩ます | 20.0 |
5位
5位は、「まいわし」です。
「いわし」といえば、このマイワシをさすことが多いです。食卓に並ぶ機会も多いのではないでしょうか。
カルシウムや鉄分、DHA・EPAなどを豊富に含みます。
じょうぶな骨づくりや貧血予防、生活習慣病予防などに効果的です。
まいわし 生 | 32.0 |
まいわし フライ | 21.3 |
4位
4位は、「くろかじき」です。
メカジキやマカジキなどに比べると、流通量は少な目です。
切り身などで売られることが多いです。
たんぱく質やビタミンDが豊富です。
くろかじき 生 | 38.0 |
3位
3位は、「べにざけ」です。
成長して繁殖期になると鮮やかな紅色になるため、べにざけと呼ばれています。
日本で流通しているものは、ほとんどがカナダやアラスカからの輸入品で、高級品となっています。
べにざけ 焼き | 38.4 |
べにざけ 生 | 33.0 |
2位
2位は「しろさけ」です。
日本で「さけ」といえば、この「しろさけ」を指すことが一般的です。
鮭の赤色色素「アスタキサンチン」は、生活習慣病予防など、さまざまな健康効果が期待できます。
しろさけ 焼き | 39.4 |
しろさけ 水煮 | 34.3 |
しろさけ 生 | 32.0 |
1位
1位は、「かわはぎ」です。
美味な魚で、カワハギ釣りも人気です。
調理の際に、皮を一気に剥ぐことから、「かわはぎ」という名前が付いたそうです。
たんぱく質、ビタミンDが豊富で、脂質は少ないです。
かわはぎ 生 | 43.0 |
参考:すべての魚介類を含めたTOP10
今まで、魚類などに絞ったランキングをご紹介してきましたが、
ご参考までに、すべての魚介類を含めたTOP10を
これよりご紹介していきます。
可食部100gあたりのビタミンD含有量(µg)
(かつお類) 加工品 塩辛 | 120.0 |
あんこう きも 生 | 110.0 |
うまづらはぎ 味付け開き干し | 69.0 |
しらす干し 半乾燥品 | 61.0 |
いかなご 煮干し | 54.0 |
みりん干し まいわし | 53.0 |
まいわし 丸干し | 50.0 |
たたみいわし | 50.0 |
身欠きにしん | 50.0 |
にしん くん製 | 48.0 |
あん肝がずば抜けていますね。
干物などの加工品が多くランクインしています。
【PICK UP! ①】 身欠きにしん
身欠き(みかき)にしんとは、にしんの干物のことです。
水揚げされたにしんは、そのままだと日持ちが悪いため、昔はよく干物にされていたそうです。
くん製のほうも、かなり高いビタミンD含有量となっています。
にしん 身欠きにしん | 50 |
にしん くん製 | 48 |
【PICK UP! ②】 たたみいわし
たたみいわしとは、しらすの稚魚を干して、海苔のように平べったく加工したものです。
畳のような見た目になることから、このような名前が付けられたと言われています。
たたみいわし | 50 |
【PICK UP! ③】しらす干し
しらす干しとは、かたくちいわしなどの稚魚を干したものです。
骨ごと食べられるということもあり、カルシウムが豊富です。
よく、「釜揚げしらす」「しらす干し」「ちりめんじゃこ」の3つをどのように区別するかが話題になります。
いろんな基準があるそうですが・・・
釜揚げしらす < しらす干し < ちりめんじゃこ
の順に、水分が少ないそうです。ちりめんじゃこが、いちばん乾燥させてるんですね。
しらす干し 半乾燥品 | 61 |
しらす干し 微乾燥品 | 46 |
ビタミンDを日光浴で摂取!?
ビタミンなどの栄養素は、食べ物やサプリメントなどから摂取するのが通常です。
ところが、ビタミンDの場合、太陽の光を浴びることによって摂取することができます。
皮膚が紫外線を浴びることにより、ビタミンDが合成されるんですね。
では、1日あたり、どれくらい日光浴をすればよいのでしょうか?以下、国立環境研究所ホームページからの引用です。
成人が健康な生活を送るのに必要なビタミンDを体内で生産する*2ために必要な日光浴の時間は、冬の12月の晴天日正午の札幌、つくば、那覇について、それぞれ139分、41分、14分と見積もられました。一方、皮膚に有害な影響を及ぼし始める時間は、その約2~3倍である227分、98分、42分と見積もられました。従って、特に冬季の北日本では、健康のためには積極的に日光浴することに加え、ビタミンDの補充が必要と考えられます。
太陽紫外線による健康のためのビタミンD生成と皮膚への有害性評価-国内5地点におけるビタミンD生成・紅斑紫外線量準リアルタイム情報の提供開始-
地域や季節によって、かなり違いがありますね。冬ですと、札幌と那覇では、2時間もの違いがあります。
まとめ
以上、ビタミンDを多く含む魚ランキングTOP10でした。
ビタミンDは、カルシウムの吸収率を高めるなど、じょうぶな骨や歯をつくるためには欠かせない成分です。
骨ごと食べられる魚はカルシウムが豊富なので、骨の成長や骨粗しょう症予防などにおすすめです。
ビタミンDは日光を浴びることでも合成できます。
しかし近年は、紫外線が強くなったり、美白ブームなどの影響で、日光に当たる機会を減らす方が多いです。
お魚をしっかり食べることで、ビタミンDを補給することができます。
しっかり食べて、健康な日々を過ごしていきましょう!
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