
ビタミンAは、皮膚や粘膜の機能を正常化させるはたらきがあり、免疫力を高めるのに効果的です。
ビタミンAは、野菜から摂取する機会が多いですが、お魚にも多くのビタミンAが含まれています。
今回は、ビタミンAの多い魚ランキングTOP10をご紹介したいと思います!
ランキング集計基準について
- 今回のランキング対象は、「魚類」のみになります。
- 加工品(干物、佃煮など)や、魚卵(イクラなど)、内臓(肝など)は、除外しています。
- 記事中の表の数値は、可食部100gあたりのビタミンA含有量(mg)になります。
- 部位や加工方法が異なる関係で、食品名が複数ある魚については、ビタミンA量が多い食品名のみをランキングの基準値としています。
- 数値に関しては、以下、文部科学省ホームページの食品標準成分表を参考にしています。
日本食品標準成分表
10位
10位は、「いかなご」です。
小さな魚で、ほとんどが加工品として流通します。
コオナゴ(小女子)とも呼ばれています。
骨ごと食べられるため、カルシウムや鉄分などが豊富です。
ビタミンB2も多く含まれています。
いかなご 生 | 200 |
9位
9位は、「あぶらつのざめ」です。
その名の通り、油が多く、かつては肝油の原料とされていました。
ビタミンAをはじめ、ビタミンB12、ビタミンEが多く含まれています。
スーパーなどでは切り身で売られることが多いです。
あぶらつのざめ 生 | 210 |
8位
8位は、「ほんもろこ」です。
もともとは滋賀県琵琶湖の固有種でした。
現在ではさまざまな地域に移植されているお魚です。
かつては琵琶湖でもたくさん獲れたそうですが、
近年では漁獲量が減少してしまい、
高級食材のひとつになってしまったそうです。
ビタミンA以外ですと、カルシウムが豊富です。
ほんもろこ 生 | 250 |
7位
7位は、「くろまぐろ」です。
本マグロと呼ばれることもあります。
マグロ類のなかでも、もっとも大きく育ちます。
脂質が多く、DHA・EPAが豊富です。
また、カルシウムや鉄分も多く含まれています。
くろまぐろ 脂身 生 | 270 |
6位
6位は、「かじか」です。
小さな魚で、地域によっては「ゴリ」や「ドンコ」などと呼ばれています。
金沢の郷土料理「ゴリの佃煮」が有名です。
かじか 水煮 | 290 |
5位
5位は、「あゆ」です。
養殖モノは、天然モノよりも油がのっていて
DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富です。
栄養面でいうと、養殖モノに軍配があがりそうです。
一方、天然モノは香りがよくて美味しいです。
ちょっとお値段が高いですが・・・。
あゆ 養殖 焼き | 480 |
4位
4位にランクインしたのは、「あなご」です。
蒲焼きやお寿司など、さまざまな料理に使われることの多い、馴染みのあるお魚ですね。
うなぎと比較されることも多いですが、カロリーはあなごのほうが低いです。
ダイエット中でも比較的安心して食べられます。
あなご 蒸し | 890 |
あなご 生 | 500 |
3位
3位は、同率のお魚が2つありましたので、順にご紹介していきます。
同率3位のひとつめは、「マジェランあいなめ」です。
あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、
近年、食用としての需要も増えています。
「メロ」や「銀ムツ」といった名前で呼ばれることもあります。
ちなみに、「マジェラン」は、南極にある「マゼラン海峡」に由来しているそうです。
「あいなめ」という名前がついていますが、
お魚の「あいなめ」とは分類が異なるそうです。
なんだか不思議なネーミングですね・・・
マジェランあいなめ 生 | 1800 |
同率3位のふたつめは、「ぎんだら」です。
煮付けにすると美味しいですよね。お寿司の握りでも見かけます。
脂質の多い魚ですが、悪玉コレステロール値を下げるオレイン酸が豊富なので、比較的安心して食べられます。
ぎんだら 水煮 | 1800 |
ぎんだら 生 | 1500 |
2位
2位は、「うなぎ」です。
土用の丑の日でおなじみのうなぎがランクインです。
スタミナフードにふさわしく、豊富な栄養を含んでいます。
ビタミンAやビタミンB群などは、魚類トップクラスです。
うなぎ 養殖 生 | 2400 |
うなぎ 白焼き | 1500 |
うなぎ かば焼 | 1500 |
1位
1位にランクインしたのは、「やつめうなぎ」です。
うなぎという名前はついていますが、
ヤツメウナギ科に属するお魚です。
うなぎとは別の仲間として分類されています。
養殖されておらず、天然モノのみしか存在しないため、
希少価値の高いお魚となっています。
見た目はちょっと怖いですが、ビタミンAをはじめDHA・EPAや各種ビタミンなど、
さまざまな栄養素が詰まっている食材です。
やつめうなぎ 生 | 8200 |
参考:すべての魚介類を含めたTOP10
今まで、魚類などに絞ったランキングをご紹介してきましたが、
ご参考までに、すべての魚介類を含めたTOP10を
これよりご紹介していきます。
可食部100gあたりのビタミンA含有量(mg)
あんこう きも 生 | 8300 |
やつめうなぎ 生 | 8200 |
あゆ 養殖 内臓 焼き | 6000 |
あゆ 養殖 内臓 生 | 4400 |
うなぎ きも 生 | 4400 |
うなぎ 養殖 生 | 2400 |
あゆ 天然 内臓 焼き | 2000 |
あゆ うるか | 2000 |
やつめうなぎ 干しやつめ | 1900 |
ほたるいか ゆで | 1900 |
内臓・肝といった部分が上位にランクインしています。
あん肝は、ビタミンA、B群、D、Eなどを豊富に含みます。
ビタミンAって?
ビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと、植物性食品に含まれるカロテノイド(βカロテンなど)があります。
のどや鼻などといった粘膜を健康に保つはたらきがあり、細菌などの侵入を防ぎ、免疫力を高める効果が期待できます。また、目にもよく、暗い場所に目が慣れる機能(暗順応)を高めるはたらきもあります。
風邪などが流行する時期や、体調を崩しやすい季節の変わり目などには、意識して摂りたいビタミンのひとつですね。
また、ビタミンAは脂溶性のビタミンなので、炒め物など、油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
なお、植物性食品に含まれるβカロテンには抗酸化作用があり、老化防止やがん予防などの効果が期待できます。
まとめ
以上、ビタミンAが多い魚ランキングTOP10でした。全体を通してみてみると、卵や肝の部分に多くのビタミンAが詰まっている魚が多いですね。
肝は、ちょっとクセのある味のものが多いですが、栄養満点なので、積極的に食べたいところです。
ビタミンAは免疫力を高めるのに効果的です。季節の変わり目や、寒い季節など、体調を崩しやすい時期には、しっかりと摂っておきましょう。
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