
カルシウムは、骨や歯をつくる成分で、健康なからだづくりには欠かせません。
子どもの骨の成長や、大人の骨粗しょう症予防などのために、日頃からカルシウムを摂っておくことが大切です。
数ある食べ物のなかでも、魚介類には豊富なカルシウムが含まれていますので、日々の食卓に、ぜひお魚は加えたいところです。
今回はさらに、お魚のなかでもカルシウムを多く含むものをご紹介していきたいと思います。
ランキング集計基準について
- 今回のランキング対象は、「魚類」のみになります。
- 加工品(干物、佃煮など)や、魚卵(イクラなど)、内臓(肝など)は、除外しています。
- 記事中の表の数値は、可食部100gあたりのカルシウム含有量(mg)になります。
- 部位や加工方法が異なる関係で、食品名が複数ある魚については、カルシウム量が多い食品名のみをランキングの基準値としています。
- 数値に関しては、以下、文部科学省ホームページの食品標準成分表を参考にしています。
日本食品標準成分表
10位
10位は、「うなぎ」です。
土用の丑の日でおなじみですね。
ビタミン、ミネラルが豊富で、疲労回復に効果的です。
また、コラーゲンも含まれていますので、美容にも効果的です。
うなぎ かば焼 | 150 |
うなぎ 白焼き | 140 |
9位
9位は、「このしろ」です。
出世魚としても知られています。
寿司ネタにある「コハダ」が成長すると、
コノシロと呼ばれるようになります。
(シンコ⇒コハダ⇒ナカズミ⇒コノシロ)
カルシウムやカリウム、ビタミンD、Eなどが豊富です。
このしろ 生 | 190 |
8位
8位は、「ししゃも」です。
日本で「ししゃも」と呼ばれるものには
大きく分けて2通りあります。
「からふとししゃも」と「ししゃも」です。
からふとししゃもは、輸入品です。
カナダやノルウェーなどから輸入しています。
食卓に並ぶことが多いのは、こちらです。
一方、ししゃもは、北海道産のものが多いです。
漁獲量が少なく、高級品になっています。
たんぱく質やビタミンB12、セレンなどが豊富です。
からふとししゃも 生干し 焼き | 380 |
ししゃも 生干し 焼き | 360 |
からふとししゃも 生干し 生 | 350 |
ししゃも 生干し 生 | 330 |
7位
7位は、「わかさぎ」です。
骨ごと食べられるということもあり、カルシウム含有量が多くなっています。
個人的には、わかさぎの天ぷらや唐揚げも大好きです。
たんぱく質や鉄分、ビタミンEなどが豊富です。
わかさぎ 生 | 450 |
6位
6位にランクインしたのは、「あゆ」です。
塩焼きにすると美味しいですよね。
お祭りの屋台で見かけることも多く、
香りに誘われてついつい買ってしまいます。
天然モノのほうが、わずかですが
養殖モノよりもカルシウム含有量が多いです。
ちなみに、ビタミンA(レチノール)含有量ですと、
養殖モノのほうが含有量が多くなっています。
あゆ 天然 焼き | 480 |
あゆ 養殖 焼き | 450 |
あゆ 天然 生 | 270 |
5位
5位は、「いかなご」です。
地域や大きさによって呼び方に違いがあり、
稚魚のことを東日本ではコウナゴ(小女子)、
西日本ではシンコ(新子)と呼ぶそうです。
いかなごといえば、いかなごのくぎ煮を思い出します。
あの甘じょっぱさが、ご飯によく合いますよね。
いかなご 生 | 500 |
4位
4位には、「かじか」がランクインです。
かじかは、比較的小さな魚です。
地域によっては「ゴリ」や「ドンコ」などと呼ばれています。
石川県金沢の郷土料理「ゴリの佃煮」は有名ですね。
なお、無理やり事をすすめるという意味の
「ゴリ押し」は、このゴリ漁が由来となっているそうです。
かじか 水煮 | 630 |
かじか 生 | 520 |
3位
3位にランクインしたのは、「ほんもろこ」です。
もともとは滋賀県琵琶湖の固有種でした。
現在ではさまざまな地域に移植されているそうです。
かつては琵琶湖でもたくさん獲れたそうですが、
近年では漁獲量が減少してしまい、
高級食材のひとつになってしまったそうです。
ほんもろこ 生 | 850 |
2位
2位は、「まあじ」です。
一般的に「アジ」といえば、このマアジを指します。
旨味成分たっぷりで、美味です。
骨ごと食べられる唐揚げが、
やはりカルシウム含有量が多いですね。
カリウムも豊富です。
まあじ 小型 骨付き から揚げ | 900 |
まあじ 小型 骨付き 生 | 780 |
1位
1位は、「どじょう」です。
古来より、滋養強壮食材として重宝されてきました。
やはり、栄養満点です。
カルシウム以外でも、鉄分やビタミンDなどは、
魚類トップクラスの含有量を誇ります。
また、どじょうのヌメヌメにはコンドロイチン硫酸という
お肌によい成分が含まれています。
栄養だけではなく、美容にも効果的なお魚です。
どじょう 水煮 | 1200 |
どじょう 生 | 1100 |
参考:すべての魚介類を含めたTOP10
今まで、魚類などに絞ったランキングをご紹介してきましたが、
ご参考までに、すべての魚介類を含めたTOP10を
これよりご紹介していきます。
可食部100gあたりのカルシウム含有量(mg)
(えび類) 加工品 干しえび | 7100 |
(かに類) 加工品 がん漬 | 4000 |
かたくちいわし 田作り | 2500 |
かたくちいわし 煮干し | 2200 |
さくらえび 素干し | 2000 |
(えび類) 加工品 つくだ煮 | 1800 |
(えび類) さくらえび 煮干し | 1500 |
きびなご 調味干し | 1400 |
たにし 生 | 1300 |
どじょう 水煮 | 1200 |
全体的に、加工品が目立ちます。えび・かに類も多いですね。
まるごと食べられるので、カルシウム量が多いですね。
なお、「きびなご」は、ニシン科に属する魚で、ニシンの仲間です。
西日本、とくに九州ではおなじみの魚で、鹿児島の郷土料理として有名です。
まとめ
以上、カルシウムの多い魚ランキングTOP10でした。
骨ごと食べられる魚が、高ランクに位置していましたね。
カルシウムを摂りたい場合は、骨ごと食べられるものがおすすめです。
お魚には、カルシウムだけではなく、カルシウムの吸収を高めるビタミンDも豊富です。
骨を強くしたいなら、やはりお魚、とくに骨ごと食べられる小魚がおすすめですね。
カルシウムをとりたいなら、こちらもおすすめです。
ほかの成分が気になる方は、こちらがおすすめです。