
ズワイガニは、日本でもっともポピュラーなカニといっても過言ではありません。独特の旨味のある味が人気で、贈り物の品として選ばれることも多いです。
「カニを食べるときは無口になる」とはよく言いますが、身をほぐしながら美味しいカニに舌鼓を打つ瞬間は本当に幸せで、喋ることを忘れちゃいますよね。
さて、ズワイガニは日本海をはじめ、オホーツク海やベーリング海など、広い範囲に生息していますが、じつは、旬の時期がそれぞれ異なることをご存知でしょうか?
カニの旬といえば、冬を想像する方が多いと思いますが、じつは、ズワイガニの種類によって、旬の時期が変わってくるのです。
今回は、ズワイガニの旬と種類について、ご紹介していきます。
もくじ
ズワイガニとは
ズワイガニは、十脚目(じっきゃくもく)ケセンガニ科に分類されるカニです。山口県より北の日本海と、茨城県より北の太平洋、オホーツク海、ベーリング海に広く分布しています。
オスの大きいものだと、脚を広げると70cmほどになるものもあり、なかなかのインパクトです。クセのない味が人気で、どんな料理にも合うことから、多くの人に愛されているカニのひとつです。
ズワイガニの種類・ブランド
一部地域の漁港では、ズワイガニをブランド化して販売しています。代表的なズワイガニブランドを、いくつかご紹介していきます。
松葉ガニ
山陰地方で水揚げされるズワイガニのことをいいます。
間人(たいざ)ガニ
京都府京丹後市にある間人漁港で水揚げされる松葉ガニのことをいいます。品質・味ともに良く、水揚げも少ないことから「幻のカニ」とも呼ばれています。
越前ガニ
越前地方(福井県)の漁港で水揚げされるズワイガニのことをいいます。
加能ガニ
石川県の加賀・能登地方で水揚げされるズワイガニのことをいいます。
香住(かすみ)ガニ
兵庫県の香住漁港で水揚げされる紅ズワイガニのことをいいます。
香箱(こうばこ)ガニ
北陸地方で水揚げされるメスのズワイガニのことをいいます。
輸入ズワイガニ
以下の地域などで水揚げされるものを輸入しています。
- ロシア産
- カナダ産
- アラスカ産
- オホーツク海産
- ベーリング海産
- 北太平洋産
ズワイガニ漁のおもな期間
ズワイガニ漁が実施される時期は、概ね以下のとおりとなっています。
全国的に、秋にズワイガニ漁が解禁され、翌年の春までが漁を実施できる期間となっています。
富山県より西の地域だと、11月6日~翌年3月20日
(若ガニやメスガニは、期間が短くなっています)
新潟県より北の地域だと、10月1日~翌年5月31日
(若ガニやメスガニは、期間が短くなっています)
ズワイガニの旬は?
旬のズワイガニは、身もミソもぎっしりと詰まっていて美味しいですよね。できれば、旬のものを食べたいところです。
ところで、ズワイガニの旬といえば、冬を想像する方が多いかもしれません。確かに、冬に旬を迎えるものが多いですが、正確には、ズワイガニの旬は、水揚げされる地域によって異なります。北海道など、北部地域は、旬の時期が遅れる傾向があるんです。
日本海に面した山陰・北陸地方
ズワイガニの漁獲量の多い山陰・北陸地方のズワイガニは、11月から翌年1月頃にかけてが旬の時期です。
北海道
4月から5月にかけてが旬の時期です。北海道の場合、冬のあいだはオホーツク海が流氷によって閉ざされているため、そもそも漁ができないそうです。
流氷が落ち着き、ズワイガニ漁がスタートする頃に、ちょうど北海道のズワイガニも旬を迎えます。
輸入物
ロシアやカナダなどからの輸入物のズワイガニについては、一年を通して輸入されています。旬の時期は、4月から6月にかけてと言われています。
ズワイガニの健康効果
ズワイガニは美味しいだけではなく、体によい成分もしっかり含まれています。
ビタミンB12
ズワイガニにはビタミンB12が多く含まれています。ビタミンB12は、ヘモグロビンの合成に関与し、正常な赤血球をつくるのに欠かせないビタミンです。また、神経細胞の機能を維持するはたらきもあります。
ビタミンB12のおもな効能
- 貧血予防
- 肩こり・腰痛の改善
- 不眠の改善
アスタキサンチン
カニの赤色は、アスタキサンチンと呼ばれる色素に由来しています。アスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去することで、さまざまな健康効果が期待できます。
アスタキサンチンのおもな効能
- 老化防止
- 眼精疲労の改善
- 生活習慣病予防
- 疲労回復
まとめ
今回は、ズワイガニの旬と種類についてご紹介しました。日本海に面した地域のズワイガニは、概ね冬が旬ですが、北海道などの寒冷地域のズワイガニは、春から夏にかけてが旬となっています。
ひとくちにズワイガニといっても、漁獲される地域によって旬は異なりますので、美味しく食べたいときには注意が必要ですね。
また、水揚げされる漁港に応じて、さまざまなズワイガニブランドが存在します。いつかは、すべてのカニを食べ尽したいなぁ・・・と、この記事を書きながら思ってしまいました。
旬のズワイガニは、身もミソもしっかり詰まっていて、甘味もバツグンに良いです。寒い季節は、ぜひズワイガニを堪能しましょう!