ねぎの栄養と効能

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「風邪をひいたら、ねぎを食べなさい」と、よく母に言われたものです。小さい頃、風邪を引いたときには必ずねぎの味噌汁が出てきました。体が温まった記憶があります。

そんな訳で、私の中でのねぎのイメージは、「風邪のときの食べ物」もしくは「パワーがつく食べ物」です。私に限らず、同じようなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんな「ねぎ」について、栄養と効能を中心にご紹介していきます。果たして、風邪への効果は本当にあるのでしょうか・・・

 

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ねぎの種類

大まかに分けて3種類あります。それぞれ、簡単にご紹介していきます。

白ねぎ(長ねぎ)

白ねぎは、根の白い部分が多いねぎです。栽培する際、土をかぶせて光をさえぎることにより、根から葉への分岐部までの部分が、白くやわらかくなります。

東日本では、こちらのネギがよく食べられていたそうです。私も、ねぎといえばこちらのイメージでした。

現在では、西日本での消費も増え、地域差はなくなりつつあるそうです。

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葉ねぎ(青ねぎ)

葉ねぎは、そのまま葉を伸ばしてつくるねぎです。西日本では、こちらのねぎがよく食べられていたそうです。

ただし、白ねぎのところでも書いたとおり、現在では東日本でも多く食べられるようになり、地域差はなくなりつつあるそうです。

白ねぎと比べると、葉ねぎは太陽の光を多く浴びて育っているためか、ビタミンやミネラルなどを豊富に含みます。

分類上も、白ねぎが淡白食野菜なのに対し、葉ねぎは緑黄色野菜です。

小ねぎ

小ねぎは、葉ねぎを若いうちに収穫したものです。万能ねぎとも言われます。

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薬味などでよく使われますね。料理に風味が出て、さらに美味しくなります。

ねぎの栄養

白ねぎと、葉ねぎ・小ねぎでは、含まれる成分が異なります。葉ねぎ・小ねぎのほうが、ビタミンやミネラルなどが豊富です。

一方、白ネギには、におい成分のアリシンが多く含まれています。

βカロテン(ビタミンA)

葉ねぎや小ねぎには、βカロテンが豊富に含まれています。βカロテンには抗酸化作用があり、過剰な活性酸素を取り除くことで、さまざま健康効果が期待できます。

なお、βカロテンは体内に入ると、必要な分だけビタミンAに変換されます。ビタミンAは、粘膜の機能維持に必要な成分で、免疫力を高める効果が期待できます。

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ビタミンC

葉ねぎや小ねぎには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成に関与したり、シミ・ソバカスを予防したりなど、お肌によいビタミンです。

また、ストレス耐性を高めたり、免疫力を高めたりするはたらきも期待できます。

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カルシウム

葉ねぎや小ねぎには、カルシウムも豊富に含まれています。カルシウムは、骨や歯をつくる成分です。骨の成長には欠かせません。不足すると、骨量が減少し、骨粗しょう症を起こしてしまう可能生があります。

また、血液や細胞内に存在するカルシウムイオンは、神経刺激の伝達や筋肉の収縮などに関与します。

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アリシン

アリシンは、にんにくやニラなどにも含まれるにおい成分です。白ねぎに多く含まれています。

ビタミンB1の吸収を助けたり、コレステロール値を下げたりなど、多くのはたらきをします。

また、強い殺菌作用を持っているため、感染症の予防にも役立ちます。

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ねぎの効能

疲労回復や、免疫力向上などの効果が期待できます。パワーを得ることができる食材です。

疲労回復

ねぎに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を助けたり、効果を持続させるたらきがあります。

ビタミンB1は、食べ物などから摂取した炭水化物を活動エネルギーに変換するのに使われる成分です。

水溶性のビタミンなので、余分に摂ると体外へ排泄されてしまいますが、アリシンと一緒に摂取すると脂溶性の物質となり、体内に長く留まります。

このため、ビタミンB1を含む食材と一緒に摂ることで、効率よくエネルギーが生み出すことができ、疲労が回復しやすくなります。

また、アリシンには疲労物質の乳酸を分解するはたらきもあります。

疲れているときや、パワーをつけたいときに、ぜひ食べておきたいですね!

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食欲増進

アリシンは、唾液や胃液などの消化液の分泌を促進します。このため、胃腸のはたらきが活発になり、食欲増進と、消化吸収の向上が見込めます。

ネギの香りって、妙に食欲をそそられるなぁ・・・と思っていましたが、これがアリシンの効果なのかな、なんて思います。

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生活習慣病の予防

アリシンには、コレステロール値を低下させたり、血糖値の上昇を抑える効果があります。

このため、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などの予防に効果が期待できます。

また、アリシンやβカロテン、ビタミンCには抗酸化作用があり、過剰な活性酸素を除去するはたらきがあります。

活性酸素は、コレステロールを酸化させることで、動脈硬化や糖尿病などの原因をつくります。

活性酸素を取り除くことで、これらを予防する効果が期待できます。

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食中毒・感染症の予防

アリシンには、強力な殺菌作用があります。このため、食中毒や感染症の原因となる菌やウイルスなどから、からだを守るはたらきが期待できます。

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免疫力を高める

葉ねぎや小ねぎには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは免疫細胞の活性化に関与し、細菌やウイルスを撃退する手助けをしてくれます。

また、葉ねぎや小ねぎはβカロテンが豊富です。βカロテンは体内でビタミンAになります。ビタミンAは、鼻や口などの粘膜の機能を、正常に保つはたらきをします。

粘膜は、細菌やウイルスの侵入を防ぐ役割を担っており、機能を正常に保つことで、免疫力の維持・向上につながります。

「風邪のときはネギを食べなさい」と、昔言われたことがありますが、こういった理由があったんですね。

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調理のコツ

調理するうえで、気をつけたほうがよいことを簡単にまとめました。

すぐ食べよう

ねぎに含まれるにおい成分のアリシンは、時間が経つと減少してしまいます。

細かく刻んだものを冷凍してストックしておくことが多いですが、こうするとアリシンの量が減ってしまいます。

このため、なるべく栄養を摂りたい場合は、食べる直前に調理するようにしましょう。

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生で食べると栄養が逃げにくい

葉ねぎや小ねぎを加熱すると、ビタミンCなどの成分が失われてしまいます。栄養を摂りたい場合は、なるべく生で食べるようにしましょう。

鍋に入れる場合は、なるべく食べる直前がいいです。加熱調理する場合は、油を使うと、βカロテンの吸収率が高まりますのでおすすめです。

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まとめ

[char no=”1″ char=”usa”]ねぎには、大きく分けて2種類あります。白ねぎと葉ねぎです。白ねぎには、におい成分のアリシンが多く含まれます。葉ねぎは、ビタミンやミネラルが豊富です。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]疲労回復や免疫力向上に良いんだよね。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]そうですね。疲れたときや、風邪を引いたときなどにおすすめです。アリシンやビタミンなどは、時間が経つと失われるので、なるべく直前に調理しましょう![/char]

 

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