
歯応えのある食感が人気で、サラダなどによく使われるブロッコリーですが、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含み、健康にも良い食材です。
また、ファイトケミカルの一種「スルフォラファン」など、注目の成分も含まれています。
今回は、ブロッコリーについて、栄養と効能を中心にご紹介します。
もくじ
ブロッコリーの歴史
原産地は地中海沿岸と言われています。イタリアでは古くから食べられていたそうです。
日本に伝わったのは明治初期ですが、あまり栽培されず、一般に普及したのは戦後になってからと言われています。
ブロッコリーに含まれる成分
ブロッコリーには、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。また、ファイトケミカルの一種スルフォラファンの効能も注目されています。
βカロテン
ブロッコリーは、βカロテンを豊富に含みます。βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されます。そのため、プロビタミンAと言われています。
プロビタミンAには、βカロテンのほかにαカロテン、γカロテンβクリプトキサンチンなどがあります。
なお、βカロテンには抗酸化作用があります。ビタミンAに変換されなかった場合でも、活性酸素の除去など、体内で健康効果を発揮してくれます。
ビタミンA
摂取したβカロテンは、必要分のみビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚や、からだの各部分の粘膜を正常に保ち、感染症などから体を守るはたらきをします。
また、夜盲症の予防効果など、眼によいビタミンでもあります。
ビタミンC
ブロッコリーには、ビタミンCが豊富に含まれています。
以下の表のとおり、レモンやオレンジ、いちごよりも含有量は多いです。
◆可食部100gあたりのビタミンC含有量
レモン | 100 mg |
オレンジ | 40 mg |
いちご | 62 mg |
ブロッコリー | 120 mg |
ビタミンCは、免疫機能を高めたり、肌を美しく保つはたらきがあります。
また、抗酸化作用があり、体内の過剰な活性酸素を除去するはたらきがあります。
ミネラル
ブロッコリーには、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄や亜鉛などのミネラルを多く含んでいます。
葉酸
葉酸は、ビタミンB群の一種です。細胞の成長・分裂・増殖に欠かせない核酸の形成を促進します。
また、赤血球の生成をサポートするはたらきもあります。
スルフォラファン
スルフォラファンは、ブロッコリーに含まれるファイトケミカルの一種です。
[char no=”1″ char=”usa”]ファイトケミカルとは、植物などの色素や香り、アクなどの成分から発見された科学物質のことをいいます。健康効果が高いことから「第7の栄養素」とも言われています。[/char]研究によって以下のような多くの健康効果が判明し、注目を集めています。
- 抗酸化酵素のはたらきを高める
- 発がん物質を無毒化する解毒酵素のはたらきを活性化させる
- ピロリ菌を除菌する効果
- スギ花粉によるアレルギー反応を抑える
- アセトアルデヒドの代謝促進による、二日酔いの予防・軽減
- 内臓脂肪の蓄積を抑え、メタボを予防する
食物繊維
ブロッコリーには、食物繊維も多く含まれています。多くは不溶性食物繊維です。
満腹感を持続させたり、便秘の解消に効果があります。
ブロッコリーの効能
以下より、ブロッコリーの代表的な効能についてご紹介します。
高血圧予防
ブロッコリーにはカリウムが多く含まれています。カリウムは、ナトリウムと協力して細胞内外液の浸透圧を調整します。
過剰なナトリウムを排出するはたらきがあり、高血圧の予防が期待できます。
むくみの解消
塩分を摂取しすぎると、わたしたちの体はナトリウム濃度を下げるために水分をためこむようになります。これが、むくみの原因の一つです。
先述のとおり、カリウムはナトリウムの排出を促し、ナトリウム濃度を下げます。水分をためこまなくなるため、むくみの解消が期待できます。
便秘の解消
ブロッコリーには、食物繊維が多く含まれています。食物繊維には、便のかさを増したり、腸の動きを活発にするなどといったはたらきがあり、便通の改善に効果があります。
老化を抑える
老化の原因のひとつに、過剰な活性酸素による細胞の酸化が挙げられます。細胞がダメージを受けることで、肌のハリやしなやかさが失われるのです。
ブロッコリーには、抗酸化作用のあるビタミン類やスルフォラファンなどが含まれており、過剰な活性酸素を除去するはたらきがあります。
このため、細胞の酸化を防ぐことができ、老化を抑制する効果が期待できます。
免疫力を高める
βカロテンから変換されるビタミンAには、皮膚や消化器・呼吸器の粘膜を正常に保つはたらきがあります。
ウイルスの侵入を抑える効果があるため、免疫力が高まります。
眼病予防
ビタミンAには、視覚認知に必要なロドプシンと呼ばれる成分の再合成を促進します。
このため、視覚機能の改善や夜盲症の予防などが期待できます。
美肌効果
ブロッコリーに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促進するはたらきがあり、お肌のハリをキープしてくれます。
また、βカロテンには、シミやシワの原因となるメラニン色素を抑制するはたらきがあります。
喫煙やストレス、紫外線などによって、体内の活性酸素量は増えます。活性酸素はメラニン色素の生成を促進します。
βカロテンは活性酸素を除去することで、お肌を美しく保つサポートをしてくれます。
がん予防
近年の研究によると、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンには、がんを予防するはたらきがあることが判明しました。
発がん物質を無毒化する「解毒酵素」のはたらきを活性化させることで、がんを抑制する効果が期待されています。
貧血予防
ブロッコリーには、赤血球の生成に必要な鉄や葉酸を含んでいます。このため、貧血の予防に効果があります。
まとめ
[char no=”1″ char=”usa”]ブロッコリーには、豊富なビタミンやミネラル、食物繊維、そしてスルフォラファンなどの成分に由来する、さまざまな効能があります。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]美容や便通の改善、高血圧や貧血予防など、たくさんの効能があるね![/char]↓ 眺めてるだけで幸せな気分になれます♪ ↓ 秋の食材 効能記事まとめ