
ごぼうといえば、豊富な食物繊維です。ダイエット効果や便通の改善など、さまざまな健康効果が期待できます。
また、きんぴらごぼうなど、独特の風味や食感を活かした料理も多く存在します。
ところが、魅力的な食材であるにもかかわらず、食用として利用している国は、日本をはじめとするごくわずかな国のみです。
今回は、ごぼうについて、栄養と効能を中心にご紹介します。
もくじ
ごぼうの歴史
ごぼうの原産地は、ヨーロッパから中国にかけての地域といわれています。これらの原産地では、ごぼうは薬として扱われ、食用としては利用されませんでした。
日本に伝わった正確な時期はわかりませんが、縄文時代の遺跡からごぼうの種が見つかっているそうで、この頃から伝わっていた可能性があります。
また、平安時代には宮廷の料理にごぼうが使われていた記録があります。食用として普及したのは、江戸時代に入ってからだそうです。
ごぼうの栄養
ごぼうの成分の8割は水分です。ビタミンもほとんど含まれておりません。
しかし、ごぼうには食物繊維が豊富に含まれています。この食物繊維がもたらす健康効果が、ごぼうの魅力です。
以下より、ごぼうの代表的な成分についてご紹介します。
食物繊維
ごぼうには、不溶性食物繊維のセルロースとリグニン、水溶性食物繊維のイヌリンが含まれています。
ちょっと聞き慣れない名前だと思いますので、以下より、これらの食物繊維について紹介していきます。
[char no=”2″ char=”kuma”]不溶性食物繊維と水溶性食物繊維って、違いはあるの?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]あります。不溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けない食物繊維です。胃や腸で水分を吸って膨らむため、満腹感を得やすくなります。ほかにも、便を柔らかくしたり、腸の動きを活発にして便通を促すなどの効果が期待できます。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]ダイエットと便秘の解消に効きそうだね。じゃあ水溶性食物繊維のほうは?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維です。糖分の吸収速度をゆるやかにし、血糖値の急激な上昇を抑えるはたらきがあります。ほかにも、脂肪の吸収を抑え、血中コレステロール値を下げる効果もあります。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]なるほど~。糖尿病や、メタボ予防とかに効きそうだね。[/char]セルロース
セルロースは不溶性食物繊維です。穀物の外皮や豆類、野菜類などに多く含まれており、もっとも摂取しやすい不溶性食物繊維のひとつです。
便通の改善、満腹感の維持といった効果が期待できます。
リグニン
リグニンは不溶性食物繊維です。野菜などにはあまり含まれておらず、ココアや豆類、イチゴや梨などに多く含まれています。
こちらも、便通の改善、満腹感の維持といった効果が期待できます。
また、リグニンにはコレステロールのもととなる胆汁酸の排出を促すはたらきがあり、コレステロール量の減少効果が期待できます。
イヌリン
イヌリンは水溶性食物繊維で、多糖類の一種です。ごぼう以外だと、にらや菊芋などに含まれています。
糖の吸収速度をゆるめ、血糖値の急激な上昇を抑えるはたらきがあります。また、腸内では善玉菌の餌となり、腸内環境を整える効果があります。
ほかにも、腎臓や肝臓の機能を活発にし、免疫力を高めるはたらきがあります。
[char no=”1″ char=”usa”]イヌリンは体内に吸収されることがありません。わたしたちの体には、イヌリンを分解する酵素が存在しないんです。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]糖分なのに吸収されないのか。体に溜まらないのはいいね。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]そうですね。このため、ダイエット食品にもよく使われるそうですよ。[/char]豊富なミネラル
ごぼうには、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどといったミネラル成分が豊富です。
アルギニン
ごぼうを食べると体力がつくと昔から言われていますが、その原因となる成分のひとつがアルギニンです。
アルギニンはアミノ酸の一種で、栄養ドリンクにも使われている成分です。
血管を拡張して血流量を増やすはたらきがあり、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの予防効果が期待できます。
また、成長ホルモンの分泌促進、コラーゲンの生成促進、肝機能の向上といったはたらきもあります。
このため、筋肉や骨の成長や美容効果、疲労回復の促進などが期待できます。
ごぼうの効能
ごぼうの健康効果は、豊富な食物繊維に由来するものが多いです。代表的な効能を6つご紹介します。
便通改善
ごぼうに含まれるセルロース、リグニン、イヌリンなどの食物繊維には、便通を改善する効果があります。
とくに不溶性食物繊維のセルロースやリグニンなどは、自らが水分を含むことで便を柔らかくし、さらに腸の動きを活発にすることで排便を促します。
美肌効果
上で紹介したとおり、食物繊維は便通の改善に効果がありますが、便通の改善は美肌にもつながります。
体内の老廃物をきちんと排出することで、肌荒れやくすみなどの肌トラブルを防ぐことができます。
また、ごぼうに含まれるアルギニンには、コラーゲンの生成を促進するはたらきがあり、ハリのある肌を保つ効果が期待できます。
動脈硬化予防
ごぼうに含まれる水溶性食物繊維のイヌリンには、動脈硬化を予防する効果が期待できます。
動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などが原因で、血管が固くなったり、弾力性を失ってしまう状態のことをいいます。
血流が悪くなるため、心筋梗塞や脳卒中などといった病気を引き起こすおそれがあります。
イヌリンは、コレステロールの原料となる脂肪酸の排出を促し、コレステロール量を減らすはたらきがあります。
このため、動脈硬化の予防効果が期待できます。
また、ごぼうに含まれるアルギニンにも、血管を拡張して血流をよくするはたらきがあります。
糖尿病予防
ごぼうに含まれる水溶性食物繊維のイヌリンには、糖の吸収をゆるやかにするはたらきがあります。
このため、血糖値の急激な上昇が抑えられ、糖尿病の予防効果が期待できます。
むくみ改善
ごぼうに含まれているイヌリンには利尿作用があります。腎機能を高めることで、体内に溜まった不要な水分や老廃物の排出を促します。
また、ごぼうに含まれるカリウムにも利尿作用があり、体内の不要な水分や塩分を尿として排出するはたらきがあります。
体内の不要な水分が排出されることで、むくみの解消に効果があります。
ダイエット効果
ごぼうに含まれる不溶性食物繊維は、胃や腸のなかで水分を吸い込んで膨らみます。このため、満腹感が持続します。
食べ過ぎを防止できるため、ダイエットに効果的な食材です。
まとめ
[char no=”1″ char=”usa”]ごぼうの特徴は、なんといっても豊富な食物繊維です。腸内環境を整えたり、糖尿病や動脈硬化などの予防・改善が期待できます。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]美容効果が高いのもうれしいね![/char]↓ 眺めてるだけで幸せな気分になれます♪ ↓ 秋の食材 効能記事まとめ