
りんご好きの方は多いと思います。適度な甘みと酸味。爽やかな香り。果物のなかでも、まちがいなくトップクラスの人気です。
また、美味しいだけでなく、豊富なポリフェノールや有機酸を含みます。健康によい食材として、長く愛されてきた果物です。
今回は、りんごの栄養と効能を中心にご紹介していきます。
りんごの歴史
りんごは、中央アジアの山岳地帯や、地中海南部コーカサス地域が原産であると言われています。
ヨーロッパでは、8000年前の遺跡から炭化したりんごが見つかっており、その頃から食用とされていたとみられています。
また、紀元前1300年頃のナイル川デルタ地帯には果樹園もあったそうです。
日本には、平安時代中期に中国から伝えられたといわれています。もっとも、このときのりんごは「観賞用」で、食用にはされなかったそうです。
わたしたちが現在食べているのは「西洋りんご」という食用りんごですが、日本で普及し始めたのは、明治時代からです。
明治初期に、北海道の七重村(現在の七飯町)にて、最初の栽培がはじまりました。
以降、全国的に普及し、人気の果物としての地位を確立していきます。
りんごの栄養と効能
りんごには、豊富なポリフェノールや有機酸など、健康によい成分が多く含まれています。
有機酸
りんごには、リンゴ酸やクエン酸など、健康によい有機酸が豊富に含まれています。
リンゴ酸
リンゴ酸は、その名の通り、りんごなどの果物に多く含まれる有機酸です。
爽やかな酸味をもつため、ジュースやゼリーなど、味を整えるためにさまざまな食品で使われています。
リンゴ酸は、エネルギー代謝の過程におけるクエン酸サイクルを活発にすることで、疲労回復や肉体疲労の軽減、自然治癒力の向上などに効果があります。
クエン酸
クエン酸は、酸味成分のひとつで、柑橘類や梅干しによく含まれています。
リンゴ酸と同様に、クエン酸サイクルを活発にして代謝を促進し、疲労物質である乳酸の生成を抑制します。
このため、疲労回復や、筋肉疲労の回復などに効果があります。
また、血液をサラサラにする効果もあり、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞などの予防効果が期待できます。
ペクチン
ペクチンは、多くの植物に含まれている天然の多糖類で、食物繊維の一種です。
悪玉コレステロール値や血糖値を下げる効果があり、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などの予防・改善に効果があります。
また、腸内の乳酸菌を増やすことで、腸の調子をよくします。さらに、腸内の物質と結合して便のかさを増やし、腸の動きを活発化させることで便通の改善にも効果があります。
りんごポリフェノール
りんごから抽出されたりんごポリフェノールは、さまざまな効果が期待できるポリフェノールです。
以下より、いくつか効能をご紹介します。
中性脂肪値の低下
りんごポリフェノールには、脂質の消化吸収を抑制することで、血中中性脂肪値の低下や脂肪の蓄積を抑制する効果があることが研究により確認されています。
参考: りんごポリフェノールの血中の中性脂肪値の上昇抑制効果をヒト試験で確認(アサヒグループウェブサイト|研究レポート)
増えすぎた中性脂肪は、体内のいくつかの場所にこびりつき、健康に害をあたえます。
たとえば、血管の壁にくっついて蓄積し、血液の流れを阻害するようになります。
すると、動脈硬化が起きやすくなり、最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞などといった病気に至ってしまいます。
また、中性脂肪を合成している肝臓において中性脂肪が増えてしまうと、肝機能が低下します。
肝硬変や、肝臓がんといったリスクが高まってしまいます。
こういったリスクを低減するためには、中性脂肪の量を減らす必要があります。
りんごポリフェノールは、これらの予防にうってつけの成分といえるでしょう。
疲労回復
疲労の原因の一つに、活性酸素による細胞膜の破壊があります。
本来、活性酸素は細菌などから体を守るはたらきをするのですが、増えすぎると健全な細胞を酸化させて壊してしまいます。このことが疲労につながってしまうのです。
りんごポリフェノールには、強い抗酸化作用があり、過剰な活性酸素を除去するはたらきがあります。
このため、疲労防止や疲労回復の効果が期待できるのです。
老化防止
増えすぎた活性酸素は、健全な細胞を酸化させてしまい、老化やシミ・シワの原因となります。
りんごポリフェノールは過剰な活性酸素を除去するため、アンチエイジング効果が期待できます。
美肌効果
りんごポリフェノールは、シミやソバカスの原因のひとつ、メラニン色素の生成を抑制します。
美しい肌を保つのに効果的です。
カリウム
りんごにはカリウムが豊富に含まれています。
カリウムはナトリウムと協力し、細胞内液、細胞外液の浸透圧を調節します。
過剰なナトリウムを排出するはたらきがあるため、高血圧の予防・改善に効果があります。
また、余分な水分を排出するはたらきがあるため、むくみの解消にも効果があります。
皮ごと食べよう
りんごポリフェノールやペクチンは、りんごの皮部分に多くふくまれています。
とくにポリフェノール含有量は、実の4倍ともいわれております。
このため、皮をむかずにそのまま食べるのがおすすめです。
まとめ
[char no=”1″ char=”usa”]りんごには、りんごポリフェノールや有機酸など、多くの健康によい成分が含まれています。疲労回復や生活習慣病予防など、多岐にわたる効能が期待できます。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]しかも味がバツグンに良いんだよね。ジュースやゼリーとか、加工品が多いわけだよ。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]皮ごと食べる際は、しっかりと水洗いしてから食べましょうね![/char]↓ 眺めてるだけで幸せな気分になれます♪ ↓ 秋の食材 効能記事まとめ