
秋の果物といえば、ぶどうです。みずみずしくて甘い果肉は、たくさんの人々を魅了しています。
種類も豊富で、スーパーに行けばいくつもの品種のぶどうが店頭に並んでいます。また、ワインやレーズン、ジャムなど、加工品の種類も多いです。
今回は、秋の人気フルーツ、ぶどうについてご紹介します。
日本におけるぶどうの歴史
日本では、縄文時代の遺跡の三内丸山遺跡から、ぶどうの種子が確認されており、このころから食べられていたようです。
ただし、ぶどうの生育条件に合う地域は限られており、国内での栽培は広まりませんでした。
明治時代に入ると、さまざまな品種や栽培技術が輸入され、ぶどう栽培が次第に広まっていきました。
ぶどうの栄養と効能
ぶどうには、ポリフェノールがたくさん詰まっています。これらがわたしたちの体に与える健康効果はとても大きいです。
生活習慣病や眼病予防など、さまざまな効果が期待できます。
また、即効性のあるエネルギー源としても有効です。
素早い疲労回復
ぶどうには、体内に吸収されやすいブドウ糖や果糖がたくさん含まれています。
通常、糖質は体内で代謝の過程を経ないと、エネルギーとなりません。
ところが、ブドウ糖は直接エネルギーとして利用できます。このため、疲労回復効果がすばやくあらわれます。
豊富なポリフェノール
ぶどうにはポリフェノールがたくさん含まれています。ポリフェノールとは、植物に含まれる天然の成分です。自然界には、何千種類ものポリフェノールが存在すると言われています。
以下より、ぶどうの代表的なポリフェノールについて紹介していきます。
アントシアニン
アントシアニンは、ぶどうやブルーベリー、ナスなどに含まれる、紫色の色素成分のポリフェノールです。
ぶどうの場合、皮や種の近くに、アントシアニンが多く含まれています。
アントシアニンは、眼にとてもよい成分です。以下、代表的な効能を紹介します。
眼精疲労・視力回復
わたしたちが「対象物を認識する(視覚)」ためには、眼から入ってきた情報を、脳に伝える必要があります。
視覚情報を脳に伝えるのがロドプシンと呼ばれるたんぱく質です。
アントシアニンは、ロドプシンの再合成を促進するはたらきがあります。このため、眼精疲労や視力の回復などに効果があります。
眼病予防
眼は、皮膚などと同じくらい紫外線を浴びています。紫外線を浴びると、表面や細胞内部に活性酸素が発生します。
過剰な活性酸素は、眼の水晶体や細胞を錆びさせてしまい、緑内障や白内障といった眼病の原因となります。
アントシアニンには強力な抗酸化作用があり、過剰な活性酸素を除去してくれます。
このため、緑内障や白内障といった眼病の予防に効果的なのです。
生活習慣病予防
アントシアニンには、メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪の蓄積を抑える効果があります。
マウスを使った動物実験によると、アントシアニンを摂取させたマウスは、アントシアニンを摂取させなかったマウスに比べて内臓脂肪の蓄積が抑えられ、さらに血糖値の上昇も抑えられたとのことです。
ほかにも、血圧の上昇や動脈硬化を抑える効果も見られており、生活習慣病の予防効果が期待されています。
花粉症予防
アントシアニンは、花粉症の予防にも効果があります。
花粉症の原因のひとつが、ヒスタミンによる防衛本能です。体内に花粉が入ってくると、わたしたちのからだは、くしゃみや鼻水などをして花粉を外に追い出そうとします。
このとき、くしゃみや鼻水を促しているのが、ヒスタミンです。花粉症の人は、ヒスタミンの活動が活発なため、くしゃみや鼻水などの症状に苦しめられます。
アントシアニンは、ヒスタミンの数を減少させ、活動を抑えるはたらきがあります。このため、花粉症の予防に効果的なのです。
花粉症対策には、↓こちらの記事もおすすめです。 花粉症に効く食べ物
レスベラトロール
レスベラトロールは、老化防止に効果のあるポリフェノールです。
わたしたちの老化は、「サーチュイン遺伝子」という遺伝子によって制御されています。
しかしこのサーチュイン遺伝子、通常は働きません。活動するのは、「飢餓状態」になったときです。
これは、生命の危機に直面した際に、老化を抑えて少しでも生命力を上げようとするためと言われています。
ところが、最近の研究によって、レスベラトロールがこのサーチュイン遺伝子を活性化させることが判明し、注目を集めています。
ブドウ由来のレスベラトロールは質がよいと言われていますが、果実のブドウから摂取できるレスベラトロールはごく少数です。
このため、サプリメントとして摂取することが一般的となっています。
タンニン
タンニンはポリフェノールの一種で、口に含むと渋みを感じる成分です。
以下より、タンニンの代表的な効能を紹介します。
肌を引き締める
タンニンには組織や血管を引き締める効果があります。このため、化粧品などでは、肌を引き締めるためにタンニンが使われています。
下痢の改善
タンニンは口から摂取しても、体内で効果を発揮します。タンニンが腸に入ると、粘膜を刺激して腸を引き締めることで下痢を改善する効果があります。
生活習慣病予防
タンニンには強い抗酸化作用があります。悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があります。
まとめ
[char no=”1″ char=”usa”]ぶどうにはたくさんのポリフェノールが含まれており、さまざまな効能にあふれています。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]眼の健康や、生活習慣病予防などに効果的なんだっけ?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]そうです!ほかにも、即効性のあるエネルギー源として利用することもできます。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]読書や勉強とかで脳がつかれたときに、ぶどうをつまむといいかもね。[/char]↓ 眺めてるだけで幸せな気分になれます♪ ↓ 秋の食材 効能記事まとめ