
えのきには多くの効能があります。きのこ類の特徴でもある、豊富なビタミンB群、食物繊維などはもちろんのこと、えのき特有の成分も存在します。
ダイエットやがん予防など、最近の研究で判明した健康効果もあり、注目されている食材です。
今回は、大注目の食材、えのきについて、栄養と効能を中心にご紹介していきます。
もくじ
えのきの歴史
えのきは、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど広い地域に分布しています。日本でも古くから自生しており、食用として用いられてきました。
しかし、江戸時代までは栽培技術がなく、天然ものを食べていたそうです。
明治に入ると、原木栽培がはじまり、昭和に入ると菌床栽培が始まりました。一般に普及したのは、1960年代に入ってからと言われています。
[char no=”2″ char=”kuma”]きのこ類って、食用の歴史は古いのに、一般に普及したのは、結構遅いんだね。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]大量に流通するためには、安定して生産できないといけませんからね・・・人工栽培技術を確立した先人の皆様に感謝です。[/char]えのきの栄養と効能
えのきには、以下のとおりさまざまな栄養と効能があります。えのき特有の成分もあり、多くの健康効果が期待できます。
とくに、疲労回復、ダイエット効果、がん予防などに効果的です。
ビタミンB1
えのきをはじめ、きのこ類はビタミンB群を多く含みます。ビタミンB1は、糖質の代謝に欠かせないビタミンです。
ビタミンB1を摂取することで糖質の代謝が促進され、疲労回復や集中力の維持・イライラの解消などに効果があります。
ビタミンB2
ビタミンB2は、炭水化物、タンパク質、脂質すべての代謝を促進します。とくに、脂質からエネルギーをつくる際に活躍します。
他にも、皮膚や各器官の粘膜を正常に保ったり、各細胞の再生を促進することで成長を促したりといったはたらきがあります。
エルゴステロール
えのきには、他のきのこ類と同様にエルゴステロールという成分が多く含まれています。エルゴステロールは、日光を浴びるとビタミンDに変化する成分です。
また、最近の研究によると、エルゴステロールには腫瘍の血管新生を抑えるはたらきがあり、がんの増殖を抑える効果があるそうです。
ビタミンD
えのき自体にはほとんど含まれませんが、先述のエルゴステロールが変化することで、豊富なビタミンDを含むようになります。
ビタミンDは、カルシウムの代謝を助け、丈夫な骨や歯をつくります。また、血中のカルシウム濃度を調整し、筋肉の収縮や神経伝達などのはたらきをします。
ビタミンDが不足すると、骨が弱くなってしまいます。乳幼児であれば、くる病(骨格に異常が出る病気)、大人では骨軟化症、高齢者だと骨粗しょう症のリスクが増えます。
βグルカン
βグルカンは、きのこ類に多く含まれる成分です。βグルカンは、免疫細胞(マクロファージやリンパ球など)を活性化させ、免疫力を高めるはたらきをします。
免疫力が高まると、体外から侵入してきたウイルスや細菌などに強くなり、風邪やインフルエンザなどの病気になりにくくなります。
ナイアシン
ナイアシンは、脂質の代謝を促進するはたらきがあり、中性脂肪やコレステロール値の低下が期待できます。
また、アルコールの分解を助けることで、二日酔いの予防にも効果があります。
食物繊維
食物繊維は、腸内環境を整え、便通をよくしてくれます。また、食べると胃の中で膨らみ、満腹感を持続させるので、ダイエットに効果的です。
ほかにも、糖質の消化をゆるやかにすることで血糖値の急な上昇を抑え、肥満や糖尿病を予防するはたらきなどがあります。
グアニル酸
グアニル酸は、きのこ類に含まれるうまみ成分です。
血液をサラサラにしたり、コレステロール値を下げたりといったはたらきをします。生活習慣病予防に効果的です。
キノコキトサン
キノコキトサンは、きのこ類に含まれる成分で、えのきに多く含まれています。
脂肪が体内に吸収されるのを抑える効果があり、ダイエットに有効です。
エノキタケリノール酸
エノキタケリノール酸は、えのき独特の成分です。脂肪を分解させる物質を活性化させ、脂肪組織を減らす効果があります。
こちらも、ダイエットにとても有効な成分です。
がん予防
えのきは、がん予防にも効果があるそうです。
国立がん研究センターと長野県農村工業研究所、JA長野厚生連の4総合病院などがおこなった共同研究によると、えのきを「ほとんど食べない」人にくらべて、「週3回以上食べる」人のほうが、胃がんになる確率が少なくなったそうです。
ブナシメジ、ナメコは、「ほとんど食べない」人が胃がんになる確率を1(オッズ比1)とした場合、「週1回以上食べる」人は0.56に減少し、エノキタケも「ほとんど食べない」人に比べ「週3回以上食べる人」は0.66に減少した。
えのきたけはがんを抑え、予防する。エノキタケ制がん研究リポート|きのこのがん予防作用
えのきに含まれるEA6と呼ばれるタンパク多糖体が、免疫機能を高めることで、強い抗がん作用がもたらされているそうです。
強力な抗酸化作用
きのこ類のほとんどに抗酸化作用がみられますが、えのきの抗酸化作用は強力です。
過剰な活性酸素を除去することで体内の細胞を保護し、老化防止、生活習慣病予防、発がん抑制など、多くの効果が期待できます。
GABA(ギャバ)
GABAは神経伝達物質のひとつで、えのきにも多く含まれています。
興奮を抑える作用があり、イライラや不眠、自律神経失調、うつ症状などに効果があるといわれています。
パントテン酸(ビタミンB5)
パントテン酸は、ビタミンB5とも呼ばれ、炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素のエネルギー代謝を助けるはたらきをします。
ほかにも、抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンの分泌を促してくれます。ストレスの解消に効果的です。
調理のコツ
きのこならではの特性を活かすと、さらに料理がおいしくなります!
なるべく洗わない
きのこ類は水洗いしてしまうと風味が落ちます。また、キノコキトサンは水溶性なので、水洗いすると成分が溶けてしまいます。
汚れが気になる場合は、軽く布で拭く程度にしましょう。
炒めすぎないように!
えのきは炒めすぎると、すぐに食感が悪くなってしまいます。炒めすぎに注意です。
また、油を吸いやすい食材ですので、油は少なめにしましょう。
冷凍するとうまみがアップ
きのこ類を冷凍すると、うまみがアップします。きのこの細胞内の水分が凍ることで体積が膨張し、細胞膜が破れることで、うまみ成分がたくさん出てくるそうです。
えのきの場合は、冷凍すると少々食感が悪くなりますが、炒め物などをする分には、そこまで気にならないかと思います。
まとめ
[char no=”2″ char=”kuma”]えのきって、いろんな栄養と効能があるなぁ。そんなイメージなかったんだけど。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]疲労回復やダイエット効果、がん予防など、多くの健康効果がありますね。しかも低カロリーです。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]安く買えるし、栄養もあって低カロリー。今度の鍋の主役にしよう![/char]
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