
今回は、秋の味覚・きのこの代表格、しいたけについてご紹介します。独特の風味と食感で、さまざまな料理に使われるしいたけですが、味だけではなく、健康に良い多くの成分が秘められています。
これらの栄養・効能についてご紹介するとともに、存分に活かすための調理のコツについても、あわせてご紹介していきます。
もくじ
しいたけの歴史
しいたけは、9世紀頃に、中国から日本に伝わったと言われています。当時は、中国に向けて輸出していたそうです。
日本での栽培が始まったのは、江戸時代と言われています。このころのしいたけ栽培は、木に切れ込みを入れ、そこにしいたけの菌が入り込むのを待つというものでした。
その後、明治時代の中頃には、原木栽培(木に、きのこの菌糸を埋め込む方法)が始められ、昭和中期頃には菌床栽培(おがくずなどに、きのこの菌糸をいれる)が始められました。
しいたけの栄養と効能
しいたけの栄養と効能についてご紹介します。しいたけ特有の成分をはじめ、さまざまな健康効果が期待できます。しかも低カロリーで、ダイエット中にもやさしい食材です。
エルゴステロールがビタミンDに
しいたけには、エルゴステロールという成分が多く含まれています。エルゴステロールは、日光を浴びるとビタミンDに変化する成分です。
ビタミンDは、カルシウムの代謝を助け、丈夫な骨や歯をつくります。また、血中のカルシウム濃度を調整し、筋肉の収縮や神経伝達などのはたらきをします。
ビタミンDが不足すると、骨が弱くなります。乳幼児であれば、くる病(骨格に異常が出る病気)、大人では骨軟化症、高齢者だと骨粗しょう症のリスクが増えます。
また、ビタミンDは、セロトニンと呼ばれる脳内ホルモンの分泌を促します。セロトニンは、感情のバランスを調整するホルモンで、不足すると、情緒不安定になったり、イライラしやすくなったりします。
[char no=”1″ char=”usa”]しいたけを日光に当てると、ビタミンD量が増えます!食べる前に30分~1時間程度、天日干しにするのがおすすめです![/char]◆ビタミンDのおもな効能
- 骨や歯を丈夫にし、くる病・骨軟化症・骨粗しょう症などを予防する
- イライラの解消
βグルカンとレンチナン
βグルカンは、きのこ類に多く含まれる成分です。βグルカンは、免疫細胞(マクロファージやリンパ球など)を活性化させ、免疫力を高めるはたらきをします。
免疫力が高まると、体外から侵入してきたウイルスや細菌などに強くなり、病気になりにくくなります。
また、βグルカンから分離・精製されたレンチナンは抗がん作用があると言われており、実際に薬として使われています。
◆βグルカンのおもな効能
- 免疫力向上により、病気を予防
- 抗がん作用
エリタデニン
エリタデニンは、コレステロール値を下げるはたらきをします。血液中の悪玉コレステロール値(LDL)を下げ、善玉コレステロール値(HDL)を高めてくれるのです。
コレステロール量が低下するため、血流がスムーズになり、血圧低下、動脈硬化予防などの効果が期待できます。
[char no=”1″ char=”usa”]エリタデニンは、他のきのこ類にはほとんど含まれていない、しいたけ特有の成分なんですよ![/char] [char no=”2″ char=”kuma”]へぇ~、そうなんだぁ。この前の健康診断でLDL値がやばかったんだよね・・・食べてみるかなぁ。[/char]◆エリタデニンのおもな効能
- コレステロール値の低下
- 血圧低下
- 動脈硬化予防
食物繊維
きのこ類といえば、豊富な食物繊維。もちろん、しいたけにも豊富に含まれています。
食物繊維は、腸内環境を整え、便通をよくしてくれます。また、食べると胃で膨らむ性質があり、満腹感をキープしてくれます。しいたけはカロリーも低いので、ダイエットにもおすすめです。
◆食物繊維のおもな効能
- 便秘の解消
- ダイエット効果
低カロリー
きのこ類は、一般的にカロリーが低いものが多いです。しいたけも他のきのこ同様、低カロリーです。
可食部100gあたり、わずか18kcalです。食物繊維も豊富なため、ダイエットに適した食材といえます。
調理のコツ
しいたけの魅力は、独特の風味と、さまざまな栄養にあります。それらを存分に活かすために気をつけておきたいことを、ご紹介していきます。
調理の前に、天日干しにする
しいたけに含まれるエルゴステロールは、日光を浴びることでビタミンDに変換されます。
このため、調理の前に30分~1時間程度天日干しにしておくと、ビタミンDの含有量が増えます。
ビタミンDが増えると、骨が強くなったり、イライラがおさまるといった効果が期待できます。
洗わない
きのこを洗ってしまうと、風味が落ちてしまいます。汚れが気になる箇所は、布で軽く拭き取る程度にしましょう。
しいたけの場合は、笠の部分を軽くたたいて、ホコリを落とす程度で充分です。
油を使い過ぎない
きのこ類は、油をよく吸います。油を吸い過ぎると、きのこの風味が落ちてしまいますし、ダイエットにもよくありません。
炒めたりする際は、あらかじめ湯通ししておくとよいです。
煮過ぎないこと
きのこ類は、煮過ぎると縮んでしまい、食感も風味も悪くなります。鍋などでしいたけを入れる際は、遅めに投入するのがポイントです。
焼くときは、笠の表側だけでOK
しいたけを焼くと、風味や香りを存分に楽しむことができます。焼くときは、笠の表側を焼くだけで充分です。裏側まで焼いてしまうと、食感が悪くなります。
まとめ
[char no=”2″ char=”kuma”]しいたけって、思ったより健康にいいんだね。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]免疫力向上やカルシウムの代謝サポート、コレステロール値を下げるなど、さまざまな効果がありますからね。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]鍋が美味しい季節も近づいてくるし、LDL値も気になるし・・・食べてみようかなぁ。[/char] [char no=”1″ char=”usa”]調理の際は、風味や食感を落とさないように気をつけましょうね![/char]
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