
今回は、にんにくについてご紹介します。にんにくといえば、疲労回復によいとか、パワーが出るとか、いろいろな健康効果があることで有名です。
じつは、カロリーが低かったり、にんにく自体には栄養が少なかったりと、意外な一面もあります。
今回は、そんな「にんにく」について、どのような栄養や効能があるのかを中心に、くわしく見ていきたいと思います。
にんにくの歴史と生産地
にんにくの原産地は、中央アジアと推定されています。
すでに古代エジプトでは栽培されており、紀元前1550年頃に書かれた最古の医学書といわれる『エーベルス・パピルス』には、薬として使われていたことが記録されているそうです。
また、ピラミッド建設の際にも、労働者にはニンニクが与えられたそうです。
なお、日本には、8世紀頃にはすでに中国から伝わっていたと言われています。
[char no=”2″ char=”kuma”]そんな昔の資料が残ってるなんてスゴイな・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]紀元前の時代から、にんにくの効能に気づいていたんですね。[/char]現在では、生産量の8割が中国といわれております。日本国内では、青森県が国産にんにくの生産量の8割を占めています。
にんにくは低カロリー
にんにくといえば栄養満点なイメージですが、実は、にんにく自体にはそれほど多くのカロリーは含まれていません。
可食部100gあたり134kcalですが、にんにく1かけでせいぜい5~8g程度なので、1食あたりだとかなり少ないカロリーです。
また、にんにくに含まれる栄養素については、リン、カリウムなどは比較的多く含まれておりますが、そこまで豊富な栄養を含んでいるわけではありません。
[char no=”2″ char=”kuma”]え?でも、にんにくといえば栄養満点、パワーの源ってイメージがあるんだけど・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]にんにくの魅力は、その特徴的な非栄養性機能物質にあるんです。これから、説明していきますね![/char]にんにくの栄養と効能
にんにくには、タンパク質やビタミンなどの栄養素は、あまり含まれていません。しかし一方で、アリシン、アルギニンなどの魅力的な非栄養性機能物質が含まれています。
非栄養性機能物質とは、タンパク質や糖質などといった、生命維持に必要な栄養素とは異なるものの、さまざまな健康効果をもたらす物質のことです。
アリシン
アリシンは、にんにくの強いにおいの元です。にんにく、ねぎ、ニラなどに含まれるアリインという成分が、調理などで分解されるとアリシンが作られます。
[char no=”1″ char=”usa”]にんにくの強いにおいの正体は、このアリシンなんです。[/char]アリシンは、ビタミンB1と結びつくことでアリチアミン(後述)をつくり、糖の代謝を持続させ、疲労回復に効果があります。
また、インスリンの分泌を促進して血糖値の上昇を抑えたり、強力な抗酸化作用により、コレステロール値・発がんの抑制、生活習慣病予防などの効果があります。
ほかにも、血液をサラサラにしたり、強い抗菌作用で感染症や食中毒を予防したりなど、たくさんの健康効果があります。
◆アリシンのおもな効能
- 疲労回復
- 生活習慣病予防
- 発がん抑制
- 血液をサラサラにする
- 感染症・食中毒予防
アルギニン
アルギニンは、アミノ酸の一種です。にんにくや、大豆食品などに含まれています。
アルギニンは、血流量を増やしたり、血管内をきれいにするなどのはたらきがあり、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を予防する効果があります。
また、成長ホルモンの分泌を促進するはたらきがあり、子どもの成長をサポートします。
ほかにも、エネルギー代謝を助けることで疲労回復に効果があったり、体内の免疫力を向上させたりといった、さまざまなはたらきがあります。
[char no=”1″ char=”usa”]アルギニンは、栄養ドリンクなどにも使われているんですよ。[/char]◆アルギニンのおもな効能
- 疲労回復
- 生活習慣病予防
- 免疫力向上
- 成長促進
アリチアミン
アリチアミンは、先述のアリシンがビタミンB1と結びつくことでつくられるビタミンです。基本的にはビタミンB1と同じはたらきをするのですが、アリチアミンは体内で蓄えることができます。
ビタミンB1はエネルギー代謝を促進するはたらきがありますが、体内の蓄積率が低いです。そのため、せっかく摂取しても、吸収されずに体外に排出されることがあります。
一方、アリチアミンは体内に蓄えることができ、しかも吸収率はビタミンB1の5倍もあるので、より効率的なエネルギー代謝を実現させてくれます。
◆アリチアミンのおもな効能
- 高い疲労回復効果
[char no=”2″ char=”kuma”]ところで、エネルギー代謝がよくなると疲労も回復するっていうけど、なんで?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]エネルギー代謝というのは、食べ物などから、活動に必要なエネルギーをつくることを言います。体が疲れているときは、体内の細胞も疲れています。これらの細胞にエネルギーを与えることで、疲れは回復していくのです。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]そのエネルギーを効率よく供給できれば、細胞も回復し、疲労も回復するってこと?[/char] [char no=”1″ char=”usa”]そうです。ちなみに、疲労回復によいとされるビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを抽出するのを助けるはたらきがあります。[/char]
まとめ
[char no=”1″ char=”usa”]にんにくには、疲労回復や生活習慣病予防、抗菌効果など、さまざまな効能があります。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]にんにく自体には、そこまで栄養が無いとは・・・でも、非栄養性機能物質なんて言葉、はじめて聞いたよ・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]栄養ドリンクなどにも使われるくらい、効果の高い成分ですね。にんにくの凄さを証明しています。[/char] [char no=”2″ char=”kuma”]あとは・・・アリシンだっけ?あの臭いがどうにかなればなぁ・・・[/char] [char no=”1″ char=”usa”]たしかにそうですね。臭いについては、抑える方法など、後ほど紹介してきたいと思います。ご期待ください![/char]