
食欲の秋!色々なものが美味しいですね。なかでも、秋の味覚の代表的な果物といえば、柿です。
熟したときの、柔らかくて濃厚な甘さもいいですし、熟するちょっと前の、パリッとした爽やかな甘さもいいです。また、干し柿も、独特の甘さがあっていいですよね!
ただ、一方で・・・「あの独特なヌメりが苦手」、「渋いのがダメ」、などという理由で、避けている方も多いのではないでしょうか。
実は、柿には、さまざまな栄養が豊富に含まれているんです!
今回は、そんな秋の味覚代表、柿についての効能・栄養などについてです。
柿が苦手な方は、少しでも食べたくなるきっかけに、もともと好きな人は、さらに好きになれるような、そんな情報をご紹介していきます!
もくじ
柿の歴史
柿は、中国原産で、日本には、弥生時代に大陸から伝わったと言われています。かなり歴史のある果物ですね。
古くから親しまれてきた柿ですが、なんと、昔は、渋柿しかなかったそうです。鎌倉時代に、王禅寺というお寺で見つかった甘柿が日本最古の甘柿だそうで、それまでは、柿といえば渋柿でした。なんでも、甘柿は、渋柿が突然変異して生まれたそうです。
それにしても、王禅寺の甘柿を初めて食べた人はびっくりしたでしょうね・・・
また、正岡子規の有名な俳句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」に代表されるように、柿は昔から多くの人に愛され、多くの小説や詩・短歌に登場しています。
柿の栄養
「柿が赤くなると医者が青くなる」という、昔からの言葉があります。お医者さんががいらなくなるくらい、柿は栄養満点ということです!
では、どのような栄養が含まれているかを、これよりご紹介していきます。
ビタミンA
ビタミンC
柿には多く含まれています。可食部100gあたり70mgが含まれており、オレンジ(40mg)よりも多く、果物トップクラスです。
ただし、干し柿は、加工の過程でビタミンCが少なくなっていますのでご注意ください。
カリウム
βクリプトキサンチン
カロテンの一種です。
タンニン
柿の渋み成分です。渋柿や、柿の皮に多く含まれています。柿を切ると、所々、黒い点があると思います。あれが、タンニンです。
アストラガリン
柿の葉に含まれる成分です。
柿の効能
柿には、豊富なビタミン類やタンニンなどに由来するさまざまな効能があります。代表的なものを、以下よりご紹介していきます。
老化防止・美肌効果
柿には、豊富なビタミンCと、βカロテンが含まれています。これらは、お肌の健康を保ったり、かぜの予防に効果があります。
また、強い抗酸化作用をもっており、老化の原因となる、過剰な活性酸素を除去するはたらきがあり、シワやたるみなど、お肌のトラブルに効果があります。
そして、柿に含まれるタンニンには、シミやソバカスの原因となる、メラニンを抑えるはたらきがあり、美肌効果が期待できます。
お肌によい成分がたくさん含まれているんですね。
かぜ予防
秋は、だんだんと気温が下がり、空気が乾燥してくるので、かぜが流行りやくなっていく季節です。柿には、かぜ予防に効果のあるビタミンCや、ビタミンAが豊富です。
ビタミンAは、身体の粘膜を強化するはたらきがあり、ウィルスの侵入防止に効果があります。
ビタミンCには、免疫力など、ウィルスに対する抵抗力を高めるはたらきがあります。
この2つのビタミンの相乗効果が、かぜ予防に効果的なんです。
ガン予防
βクリプトキサンチンという、柿のオレンジ色の成分には、免疫力強化、美肌効果などといった効果がありますが、発ガン抑制作用があることが研究によってわかりました。
二日酔いに効く
取引先との接待や、同僚との付き合い、サークルの飲み会・・・などで、ついつい飲み過ぎてしまうことってありますよね。
そんなときには、柿が効きます!
柿に含まれるタンニンには、アルコールや、二日酔いの原因でもあるアセトアルデヒドの分解を促進させるはたらきがあります。
また、柿に含まれるカリウムには、利尿作用があります。分解されたアルコールを、尿として、体外に排出しやすくするはたらきがあります。
これらの効果により、二日酔いからの早期回復が期待できるのです。
柿の葉の魅力
「柿の葉寿司」や「柿の葉茶」って聞いたことありませんか?
柿の葉寿司は、奈良県や和歌山県、石川県の郷土料理として知られています。酢飯に柿の葉を包んで、押し寿司のようにしたものです。
柿は、果実だけではなく、葉にも魅力的な効能があります。葉には、ビタミンCが、果実よりもかなり豊富に含まれています。他にも、ビタミンB群やビタミンKなどが含まれています。
また、柿の葉に含まれるアストラガリンというポリフェノールの一種の成分は、抗アレルギー作用をもっており、花粉症の予防に効果があります。
秋ですと、ブタクサ花粉が猛威をふるいます。
柿の葉茶などを飲むことで、花粉症予防につながります。
花粉症対策には、↓こちらの記事もおすすめです。 花粉症に効く食べ物
干し柿のメリット・デメリット
柿といえば、干し柿を忘れてはいけません!生柿よりも甘みが強く、保存も効きます。生柿は苦手でも、干し柿なら食べられる、って方もいるはずです。
ただ、干し柿の場合は、加工しているため生柿とは、含まれる栄養素が変わっています。
たとえば、ビタミンCの含有量は大幅に減少しています。加工中に、ビタミンCの大半が失われてしまうんですね。一方で、ビタミンAとβカロテンは増えます!
あと、干し柿は、水分を飛ばしているので、生柿にくらべてカロリーは高いです。ダイエット中の場合は、食べ過ぎにご注意ください!
注意。タンニンは鉄分の吸収を妨げる!?
タンニンは、健康効果が高い成分ですが、一方で、鉄分の吸収を妨げてしまいます。
普通に摂取する分には問題ないそうですが、貧血気味の方は、過剰な摂取は控えたほうがいいかもしれません。
まとめ
今回は、秋の味覚、柿についてご紹介しました。
柿は、色々な楽しみ方があるのが素敵ですよね。干し柿にしたり、柿の葉を楽しんだり・・・
しかも、栄養豊富で、健康によいという、いいことずくめです。
甘くておいしい柿を楽しんで、秋を満喫しましょう!
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